研究課題/領域番号 |
15760483
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
建築史・意匠
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研究機関 | 呉工業高等専門学校 |
研究代表者 |
冨田 英夫 呉工業高等専門学校, 建築学科, 助手 (80353316)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2004年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2003年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | CG / ドイツ / モダニズム建築 / ハンネス・マイヤー / 形態構成手法 |
研究概要 |
本年度は主として、1)主要作品の分析、2)造形理論との比較対照と総合的考察、3)研究成果の整理を行った。 1.主要作品の分析 CG再表現による分析を1920年代後半の主要作品(ペータースシューレ、ドイツ労働組合総連合連合学校、ADGB労働者銀行)に適用し、段階的な変化を明らかにした。その結果、ペータースシューレからドイツ労働組合総連合連合学校にかけて、ガラス張りの独立した動線が形成されたが徐々に全体のヴォリュームに再融合しADGB労働者銀行では無くなった事、ドイツ労働組合総連合連合学校からADGB労働者銀行にかけて人間の心理的効果に着目した設計手法が形成されたことが明らかになった。 2.造形理論との比較対照と総合的考察 分析結果をマイヤーの造形理論と比較対照し、ハンネス・マイヤーに於ける形式性解体の手法を明らかにした。すなわち、同時代のABCグループの一員であったマイヤーは動線とヴォリュームをガラスの使用により分離する構成主義的な手法を特徴としたが、ドイツ労働組合総連合連合学校の時期から、独特の心理的要因に配慮した手法を形成し、建築内部を移動する人間の知覚と雁行型の構成を関連させ形式性の解体を試みたことが明らかになった。 3.研究成果の整理 以上の調査結果を日本建築学会で発表し、またハンネス・マイヤー研究の第一人者のバウハウス大学のK.J.ヴィンクラー氏とディスカッションし、成果について再検討を加えた。そのため論文としての発表は準備段階であり、今後随時、発表し、評価と課題を明確化していく。
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