研究課題/領域番号 |
15760492
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属物性
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
生駒 嘉史 九州大学, 大学院工学研究院, 助手 (90315119)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 超音速フリージェット / シリコンカーバイド / シリコンドット / モノメチルシラン / ホットフィラメント / シリコン / 多層構造 |
研究概要 |
本研究では、モノメチルシラン単一ガスフリージェットを用いた、シリコンカーバイドおよびシリコンによる多層構造の形成を検討した。本年度は基板直上に設置したフィラメントのオン・オフによる薄膜成長のコントロールに着目した。はじめにシリコン(100)基板を850℃に加熱後、モノメチルシランパルス超音速フリージェットを表面に照射してシリコンカーバイド薄膜を成長させた。次に基板温度を850℃に保持した状態でタングステンホットフィラメントを約1800℃に加熱し、モノメチルシランのパルスフリージェットを照射した。以下フリージェット照射時のホットフィラメントのオン・オフを繰り返すことにより多層構造の形成を試みた。試料作成後の原子間力顕微鏡観察より、フィラメントをオンの状態で成長を終了した場合では、幅0.2〜0.3マイクロメートル、高さ数ナノメートルのドットが一様に成長していることがわかった。一方フィラメントをオフの状態で終了した場合では、ドットは消滅していることがわかった。透過型電子顕微鏡による断面観察では、フィラメントをオンの状態で終了した試料では、シリコンカーバイド表面に結晶シリコンドットが成長していることを確認したが、薄膜内部でのシリコンドットは消滅していることがわかった。またフィラメントをオフの状態で終了した場合は、シリコンカーバイド薄膜のみであり、膜厚が増加していることがわかった。これらの結果は、ホットフィラメントがオンの状態ではシリコンドットが成長し、続いてフィラメントをオフにして成長を行うと、シリコンドットを消費しながらシリコンカーバイドが成長することを示している。以上より多層構造の形成の際には、シリコンカーバイド形成時のシリコンドットの消費を考慮する必要があることが明らかとなった。
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