研究課題/領域番号 |
15760593
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物機能・バイオプロセス
|
研究機関 | (財)神奈川科学技術アカデミー (2004) 独立行政法人理化学研究所 (2003) |
研究代表者 |
村上 義彦 財政法人神奈川科学技術アカデミー, 高分子ナノメディカルプロジェクト, 研究員 (00339748)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2004年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2003年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
|
キーワード | DNAコンジュゲート / キャピラリー電気泳動 / PRESS / アフィニティープローブ / 遺伝子検出 / 遺伝子検査 / オリゴヌクレオチド |
研究概要 |
本研究では、微細加工された基板上に搭載可能である技術としてキャピラリー電気泳動法に着目し、物質分離検出の新原理「PRESS」(Probe-Regulated Simultaneous Separation、プローブ制御同時分離)を提案した。PRESSは以下の原理に基づく。例えば、混合物(a・b・c)の中から標的物質(a・b)を検出する場合、各標的物質を何らかの相互作用によって捕捉するプローブ分子(A・B)をまず合成する。ここで、AとBの帯電状態が異なる様に分子設計する事によって、各プローブのキャピラリー電気泳動速度を制御する事が出来る。そして、キャピラリー管にあらかじめプローブ分子を注入し、後から標的物質を注入し電圧を印加すると、標的物質-プローブ分子複合体(a-A・b-B)が形成される。複合体にのみ結合して蛍光を発する試薬を泳動溶液中に溶解させておくことによって、プローブに捕捉された標的物質のみが検出される。 特に、DNAと合成高分子であるポリアクリルアミドを複合化した新しいバイオ複合材料「DNAコンジュゲート」をPRESS法におけるプローブ分子として開発し、鎖長が同じDNAの分離検出を試みた。昨年度はモノマー混合比率が異なるプローブの泳動速度に差が生じる事を見出していたが、今年度は泳動速度に及ぼすDNA含有量の影響をより詳細に検討した。その結果、様々な配列のDNAに関して、その含有量が多いプローブ分子の泳動速度は速くなる事を見出した。このプローブを利用する事によって、従来の電気泳動法では困難であった様々な組み合わせの同鎖長DNA混合物の短時間分離検出に成功した。将来的には、この原理を微細加工基板上に搭載することによって、従来とは異なるタイプの「流路型DNAチップ」の開発が可能になると考えている。
|