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円網性クモにおける網構造の多様性と餌認知及び捕食行動の関係について

研究課題

研究課題/領域番号 15770017
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 生態・環境
研究機関東京経済大学 (2004)
長崎総合科学大学 (2003)

研究代表者

中田 兼介  東京経済大学, 現代法学部, 助教授 (80331031)

研究期間 (年度) 2003 – 2004
研究課題ステータス 完了 (2004年度)
配分額 *注記
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
キーワードクモ / 採餌生態 / 網構造 / 認知生態 / 最適行動
研究概要

ゴミグモ属の一種、ゴミグモ(Cyclosa octotuberculata)を用いて、餌が網の上方向にある時と下方向にある時で、脚が置かれている糸の位置の変異を1/100秒単位で計測し、その絶対値の平均を上下で比較したところ、上方向に餌がある時の方がその値が大きかった。これは、15年度に本種で明らかにした、餌を発見し餌のある場所を認知するまでの時間は下方向の方が短いという行動解析の結果と一致しない。この原因として、振動データのサンプル数の少なさ、または解析方法に問題がある事が考えられるので、今後はその点を解決する事が課題になる。
一方、ギンメッキゴミグモ(Cyclosa aregenteoalba)、ギンナガゴミグモ(Cyclosa ginnaga)、ミナミノシマゴミグモ(cyclosa confusa)を使い、餌の場所まで移動するのに要する時間を上下方向で比較した。その結果、いずれも頭を上に向けて網に止まるギンメッキゴミグモ、ギンナガゴミグモと、ミナミノシマゴミグモのうち頭を上に向けて網に止まる個体では上下方向の差が小さかったのに対し、ミナミノシマゴミグモのうち頭を下に向けて網に止まる個体では下方向に早く移動するという結果が得られた。これは、頭を下に向けて網に止まるゴミグモの15年度の結果(下方向に早く移動できる)と同じであった。頭を上に向けて止まるクモが上半分が大きな網を張り、下に向けて止まるクモの網は下半分が大きい事から、ゴミグモ属では、網の上下非対称性、網に止まる時の頭の向き、移動時の上下方向の速度差に一貫した傾向がみられるという結論が得られた。このことから、ゴミグモ属の網形態の多様性が、採餌効率を高めるための個々の種の適応の結果である事が示唆された。

報告書

(2件)
  • 2004 実績報告書
  • 2003 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Difference in web construction behavior at newly occupied web sites between two Cyclosa species2004

    • 著者名/発表者名
      Nakata K., Ushimaru A.
    • 雑誌名

      Ethology 110

      ページ: 397-411

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書

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公開日: 2003-04-01   更新日: 2016-04-21  

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