研究課題/領域番号 |
15770056
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物多様性・分類
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
徳岡 徹 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 助手 (90303792)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2004年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2003年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
|
キーワード | トウダイグサ科 / 分子系統 / rbcL / atpB / matK / 18S rDNA / 種子 |
研究概要 |
本研究では狭義トウダイグサ科における分子系統解析を行い、科内における属間の系統関係を明らかにすることを目的としている。まず、狭義トウダイグサ科の範疇を確定するために、トウダイグサ科を含むキントラノオ目内における科間の系統関係を明らかにした。既に入手済みの材料を用い、キントラノオ目(29科)に含まれる24科、106属の系統解析を行った。rbcL遺伝子、atpB遺伝子、matK遺伝子、18S rDNAの塩基配列を決定し、最節約法で系統解析した。その結果、トウダイグサ科は内種皮外層が柵状になるものに限られ、トウダイグサ科に例外的に見られた内種皮外層が繊維状になる4属は新たにトウダイグサ科とは区別して新科として扱うべきであることが分かった(投稿中)。次に、この新たに定義された狭義トウダイグサ科内の属間関係を明らかにするため、同じ遺伝子を用い、新たに90属のデータを加えて系統解析を行った。その結果、トウダイグサ科内でまず原始的ハズ亜科が分岐し、次に残りのハズ亜科、エノキグサ亜科、トウダイグサ亜科の順に分岐することが分かった。これを胚珠及び種子の解剖学的形質から考察すると、内珠皮が薄いものから厚いものへ進化したこと、内珠皮に維管束が入る特徴は残りのハズ亜科の共有派生形質であることが明らかになった(投稿準備中)。次に、単系統群であることが明らかになったトウダイグサ亜科内の属間関係を明らかにするために系統解析を行った。トウダイグサ亜科に含まれる39属のうち37属における4つの塩基配列を解析し、系統解析を行った。その結果、まず外珠皮に維管束を持つストマトカリックス連が分岐し、ヒッポマネ連、パキストロマ連、フーラ連からなる単系統群、トウダイグサ連の順に分岐することが分かった。以上の結果から、外珠皮の維管束の進化過程や杯状花序の成立過程を明らかにした(投稿準備中)。
|