研究課題/領域番号 |
15770131
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
細胞生物学
|
研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
桐浴 隆嘉 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (30347497)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2004年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2003年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
|
キーワード | ユビキチン / ユビキチンリガーゼ / 鉄代謝 |
研究概要 |
HOIL-1は鉄代謝因子の一つIRP2のユビキチンリガーゼとして同定された。このHOIL-1にスプライシングアイソフォームHOIL-1Lが存在し、HOIL-1Lは500~600kDの巨大な複合体を形成する。その複合体を構成するHOIL-1以外の因子としてHOIP(HOIL-1L Interacting Protein)が存在し、HOIPはHOIL-1と同様ユビキチンリガーゼに特徴的なRING構造を有している。 本年度では、このHOIL-1L/HOIP複合体が新奇のRING型ユビキチンリガーゼ複合体として機能する可能性を検討した。まずHOIL-1LとHOIPは直接結合することから、HOIL-1LとHOIPの結合に必須なドメインを検索した。HOIL-1Lにはユビキチン様ドメインが、HOIPにはUBA(Ubiquitin Associated Domain)様ドメインが存在する。この両ドメインがHOIL-1LとHOIPの結合を担っていることをドメイン欠損変異体を用いた結合実験により明らかにした。また、HOIL-1L同士、HOIP同士が結合することも分かり、HOIL-1L/HOIP複合体にはHOIL-1LとHOIPがそれぞれ二分子以上存在することが示唆された。さらに、HOIL-1L/HOIP複合体がポリユビキチン化されたタンパク質と結合することを見いだした。この結果を踏まえ、HOIL-1L/HOIP複合体がユビキチンを認識しユビキチン化する可能性を調べた。昆虫細胞から調製したHOIL-1L/HOIP複合体と大腸菌から調製した偽基質Ub-GST(ユビキチンをGSTのN末に融合させたタンパク質)を用いてin vitroユビキチン化実験を行った。その結果、Ub-GSTがポリユビキチン化されることが分かり、現在ポリユビキチン鎖形成という一つのHOIL-1L/HOIP複合体の機能同定にまで至っている。
|