研究課題/領域番号 |
15770137
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
発生生物学
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
塩見 健輔 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 助手 (00311598)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2003年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
|
キーワード | 発生・分化 / 神経科学 / 遺伝子 / Wntシグナリング / DIXドメイン / CHドメイン / ゼブラフィッシュ / マウス / Wntシグナル伝達機構 |
研究概要 |
Wntシグナル伝達機構は、多細胞生物の発生時の軸形成や分化・誘導、シナプス形成に重要な役割を果たすことが知られている。我々が単離したCcd(Coiled-coil DIX)は、Wntシグナル(β-catenin経路)で鍵となるDvlとAxinの間に保存されている領域であるDIXドメインを持つ3番目のタンパク質である。昨年度までに、ゼブラフィッシュCcd1、Ccd2およびマウスCcd1を単離して、Ccd1にはアミノ酸構造の異なるサブタイプ(Ccd1A,B,C)があることを明らかにした。またゼブラフィッシュCcd1は、Wntシグナル(β-catenin経路)をin vitroとin vivoの両方で活性化する働きを持つ事も示した。 今年度は、Ccdのサブタイプによる機能上の差があるのかどうか、Ccd2の生体内での役割は何であるのかを、培養細胞系とゼブラフィッシュを用いて解析した。まず、Hela細胞でゼブラフィッシュCcd2Aを発現させるとアクチンストレスファイバーと共局在すること、Ccd2Bはcytoplasmic vesicleに局在することを明らかにした。Aタイプはアクチンと結合すると考えられるCHドメインを持っているので、アクチンと結合することで何らかの働きをする事が考えられる。また培養細胞におけるLuciferase Assayにより、Ccd2のDIXドメインのみを持つようなタンパク質は、Wntシグナリングを抑制する事がわかった。またゼブラフィッシュ胚に、このタンパク質を過剰発現させると、Ccd1のDIXドメインと同様に胚の前方化が起きて眼や前脳領域が拡大し、生体内でもWntシグナリングを抑制することが明らかになった。現在は、ゼブラフィッシュCcd2AおよびCcd2Bを胚で過剰発現させて、どのような異常が生じるか、その表現型を解析し、Ccd2の生体内での機能を明らかにしようとしている。
|