研究課題/領域番号 |
15780011
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
作物学・雑草学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
川崎 通夫 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助手 (30343213)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | サトイモ / タロイモ / アルミニウム / 酸性土壌 / 酸性土壌ストレス / ストレス耐性 / シュウ酸 / 障害 / ストレス / 脂質過酸化 / 蓚酸 / 蓚酸カルシウム / 形態 |
研究概要 |
タロイモ類の中で主にサトイモ品種土垂(愛知早生)および品種〓芋におけるアルミニウム(Al)障害発現および耐性の機構に関する検討を進めた。その結果、〓芋は、土垂よりもAl耐性を有していることが示された。Alによる障害発現は、地上部よりも根において著しく認められた。根では、冠根の崩壊や特に根先端部の表皮組織の開裂が走査電顕で観察され、また、エバンスブルー染色により原形質膜損傷が根の先端部で顕著に発生することが明らかになった。根におけるAl含量は、〓芋よりも土垂で多かった。特に根の先端部では、Alが多量に集積されていた。さらに、Alが集積している根の先端部では、脂質過酸化が顕著に発生していることがシッフ試薬染色により示され、活性酸素が障害発現の一要因として強く関わっていることが推察された。 本研究では、サトイモの根の先端部に限定して発達するシュウ酸カルシウム結晶を含む異型細胞(結晶細胞)が、皮層内の周辺部に管状に配置している構造「結晶細胞管状帯」を見出した。エリオクロムシアニン染色およびAl高感度標識蛍光試薬であるルモガリオンの処理により、根先端部内のAlは、この結晶細胞管状帯を境界に外側で多く、その内側では少なかった。また、結晶細胞内にもAlの集積が認められた。このことから、結晶細胞管状帯が、Alの根内部への進入を制限し、Al耐性機構に関与している可能性が示された。シュウ酸、リンゴ酸、クエン酸などの有機酸は、生体内外においてAlとキレートしてAlを無毒化させることが知られている。土垂と〓芋の根内部および根から分泌された各種有機酸の量は、両品種ともシュウ酸が顕著に多く、かつ、土垂よりも〓芋においてシュウ酸が多かった。サトイモではAl耐性にシュウ酸が強く関与していることが示された。
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