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エチレン感受性および非感受性花きにおける花弁脱離機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 15780032
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 園芸学・造園学
研究機関独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構

研究代表者

棚瀬 幸司  独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構, 花き研究所生産利用部・流通技術研究室, 研究員 (30355713)

研究期間 (年度) 2003 – 2004
研究課題ステータス 完了 (2004年度)
配分額 *注記
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワードデルフィニウム / エチレン受容体 / グルカナーゼ / ポリガラクツロナーゼ / 離層形成
研究概要

花弁(がく片を含む)が脱離する花きは花弁と花床との間に離層が形成され、その後花弁が落下する。代表的な種としてバラ、デルフィニウム、チューリップ、ユリ、トレニアなどがあげられる。花弁の離層形成機構については園芸植物ではあまり調べられていない。また、ユリやチューリップなどの球根類はエチレン非感受性であり、エチレン阻害剤やエチレン生合成関連遺伝子のアンチセンス導入などによる花持ち延長効果は期待できない。そのため、離層の形成機構に関する基礎データを得る必要がある。
そこで本研究では、離層形成に最も関連のある細胞壁分解酵素遺伝子のうち、セルラーゼ(β-1,4-グルカナーゼ)とペクチナーゼ(ポリガラクツロナーゼ)遺伝子のクローニングを行った。さらに、デルフィニウムからエチレン受容体遺伝子をすでにクローニングしていることから、合わせて発現解析を行った。
始めに、デルフィニウムがく片の離層から5mm以内の組織を切り取り、RNAの抽出を行った。トマト、アラビドプシス等の植物間で保存されているセルラーゼとべクチナーゼ遺伝子の配列をもとにプライマーを作成し、RT-PCRを行った。増幅されたcDNA断片はpT7 Blue T-Vectorにクローニングし、塩基配列を決定した。
クローニングしたcDNAの部分塩基配列を決定し、それぞれをBLASTを用いて推定されるアミノ酸配列を比較した。
グルカナーゼのcDNAクローンは推定されるアミノ酸がトマトのグルカナーゼと88%、アボカドのグルカナーゼと86%、モモのグルカナーゼと86%類似しており、Del-cellはβ-1.4グルカナーゼであると考えられた。
ポリガラクツロナーゼのクローニングを行ったところ、2種類のクローン(Del-PG1とDel-PG1-PG2)はβ-1,4-グルカナーゼであると考えられた(形)を得た。これらの推定されるアミノ酸の類似性は43%であった。それぞれをBLASTで検索したところ、Del-PG1はend型のポリガラクツロナーゼと、Del-PG2はexo型のポリガラクツロナーゼと類似性が高かった。
一方、エチレン受容体遺伝子(D1-ERS1-3、D1-ERS2)の発現は花で高く、茎や葉では低かった。これらの遺伝子は花において老化にともなう変動が少なかったが、エチレン処理を行うとがくでのみ発現が高くなった。

報告書

(2件)
  • 2004 実績報告書
  • 2003 実績報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて 2004 その他

すべて 雑誌論文 (5件) 文献書誌 (5件)

  • [雑誌論文] デルフィニウム鉢花の花持ちに及ぼす光量の影2004

    • 著者名/発表者名
      棚瀬幸司, 市村一雄
    • 雑誌名

      園芸学会雑誌 別冊 73

      ページ: 163-163

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] 花持ちの長いカーネーションにおける自然老化時のACC合成酵素遺伝子とACC酸化酵素遺伝子の発現2004

    • 著者名/発表者名
      棚瀬幸司, 小野崎隆, 深井誠一, 佐藤茂, 柴田道夫, 市村一雄
    • 雑誌名

      園芸学会雑誌 別冊 73

      ページ: 602-602

    • NAID

      10024386900

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] カーネーション切り花のエチレン生合成におけるスクロースの役割2004

    • 著者名/発表者名
      市村一雄, Umed K.Pun, 棚瀬幸司, 能岡智, 清水弘子, 佐藤茂
    • 雑誌名

      園芸学会雑誌 別冊 73

      ページ: 600-600

    • NAID

      10024386898

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] 老化したカーネーション花弁におけるプログラム細胞死の検出とエチレン阻害剤とスクロースによる抑制2004

    • 著者名/発表者名
      能岡智, 山田哲也, Umed K.Pun, 棚瀬幸司, 市村一雄
    • 雑誌名

      園芸学会雑誌 別冊 73

      ページ: 601-601

    • NAID

      10024386899

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] Effects of Light Intensity on Flower Life of Potted Delphinium Plants

    • 著者名/発表者名
      Koji Tanase, Ayuko Ushio, Kazuo Ichimura
    • 雑誌名

      Journal of the Japanese Society for Horticulture Sciece (in press)

    • NAID

      110001828181

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [文献書誌] Hiroshi Hashizume, Koji, Tanase, Katsuhiro Shiratake, Hitoshi Mori, Shohei Yamaki: "Purification and characterization of two solble acid invertase isozymes from Japanese pear fruit."Phytochemistry. 63. 125-129 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 棚瀬幸司: "遺伝子組み換えによる花きの日持ち性改良"農業技術. 58. 550-555 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 棚瀬幸司, 市村一雄: "デルフィニウム小花の老化時におけるエチレンレセプター遺伝子の発現解析"園芸学会大会平成15年度秋季(園芸雑別2). 72. 544 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] Koji Tanase, Kazuo Ichimura: "Molecular cloning of ethylene receptor genes from Delphinium flowers"8th International Symposium Postharvest Physiology of Ornamentals. 89 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] Umed K.Pun, Hiroko Shimizu, Koji Tanase, Kazuo Ichimura: "Biochemical role of sucrose in the byosynthesis of ethylene in spray carnation flowers"8th International Symposium Postharvest Physiology of Ornamentals. 26 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

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公開日: 2003-04-01   更新日: 2016-04-21  

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