• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

蛋白質生合成を翻訳レベルで調節するヘム関連キナーゼのX線結晶構造解析

研究課題

研究課題/領域番号 15780066
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 応用生物化学
研究機関東北大学

研究代表者

黒河 博文  東北大学, 多元物質科学研究所, 助手 (80359546)

研究期間 (年度) 2003 – 2004
研究課題ステータス 完了 (2004年度)
配分額 *注記
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2004年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2003年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードX線結晶構造解析 / ヘムセンサー / ホスホジエステラーゼ / タンパク質
研究概要

近年、ヘムやヘムリガンド(酸素分子、一酸化炭素、一酸化窒素等)の濃度変化を感知して、これを細胞シグナルへと変換するヘムセンサーと呼ばれる新しいヘムタンパク質ファミリーが次々と見つかり、注目を浴びている。本研究では、未だ不明であるヘムセンサータンパク質のセンシング機構を解明するため、いくつかのヘムセンサータンパク質について結晶構造解析を行った。
本研究ではまず、ストレス(ヘム濃度低下)に応答してmRNAから蛋白質への翻訳を阻害するheme-regulated eIF-2α kinase(HRI)に着目した。HRIは基質である翻訳制御因子(eIF-2α)をリン酸化することによって、mRNAから蛋白質への翻訳を阻害するキナーゼであり、そのN末端領域(約140残基)がヘム結合部位としてストレスセンサーとして働いていると考えられている。HRIの分子内シグナル伝達の初期段階での構造変化を解明するために、HRIのN未端ヘム結合ドメインのX線結晶構造解明を目指し、そのN末端ドメインの結晶化を試みた。様々な結晶化スクリーニングキットと結晶化用恒温装置を用いた4℃と25℃での条件検索により、ヘム結合状態において、微結晶を得ることができた。その後結晶化の最適条件をスクリーニングしているが、X線結晶構造に適した大きな結晶を調整するには至っていない。
また、本研究では大腸菌のヘムセンサータンパク質であるヘム制御ホスホジエステラーゼ(EcDOS)のヘムセンサードメインの結晶化も並行して行い、その結晶化に成功した。そして、活性型の還元型、不活性型の酸化型の両方についてその構造解析に世界で初めて成功した。高分解能の結品構造解析から、ヘムの酸化還元状態の違いによってヘムリガインドの交換が起こり、これがのEcDOSヘムセンサードメインの三次元構造を変化させていることが明らかとなった。この構造変化がホスホジエステラーゼの活性制御に関わっていることが強く示唆された。

報告書

(2件)
  • 2004 実績報告書
  • 2003 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] A Redox-controlled Molecular Switch Revealed y the Crystal Structure of a Bacterial Heme PAS Sensor2004

    • 著者名/発表者名
      H.Kurokawa
    • 雑誌名

      Journal of Biological Chemistry 279

      ページ: 20186-20193

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] Fluorescence Spectral Studies of Trp53Phe and Trp110Ile Mutants of a Heme-regulated Phosphodiesterase from Escherichia coli2004

    • 著者名/発表者名
      S.Hirata
    • 雑誌名

      Chemistry Letter 33

      ページ: 870-871

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] Critical roles of Asp40 at the haem proximal side of haem-regulated phosphodiesterase from Escherichia coli in redox potential, auto-oxidation and catalytic control2004

    • 著者名/発表者名
      M.Watanabe
    • 雑誌名

      European Journal of Biochemistry 271

      ページ: 3937-3942

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書

URL: 

公開日: 2003-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi