研究課題/領域番号 |
15780093
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
食品科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
伊勢 渉 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (70323483)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2004年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2003年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | T細胞 / 経口免疫寛容 / シグナル伝達 / 遺伝子発現 |
研究概要 |
経口免疫寛容を誘導されたT細胞のTCRを介したシグナル伝達の解析 1)経口免疫寛容状態にあるT細胞を生理的リガンドである抗原・抗原提示細胞で刺激し、転写因子の核移行を解析した。その結果、NFAT、NF-κBの核移行に障害が認められたが、AP-1の核移行は正常に起きていた。これに対応して、抗原刺激で誘導される細胞内カルシウム応答、IκBの分解に障害が見られたが、MAPK(ERK、JNK、p38)経路の活性化は正常に誘導された。以上より経口免疫寛容状態にあるT細胞では選択的なTCRシグナル伝達障害が起きていることが示された。 2)経口免疫寛容状態にあるT細胞は抗原提示細胞と効率良く接触できるにもかかわらず、免疫シナプス形成(T細胞レセプター、PKC-θ、lipid raftの接触面への集積)に障害があることが判明した。また特異的抗原刺激により誘導されるシグナル伝達を解析したところ、免疫シナプス形成に重要と考えられているvav、Rac, cdc42の活性化が著しく低下していたことから、これが免疫シナプス形成障害の原因であると考えられた。抗原の腹腔内投与により活性化されたT細胞ではこのような現象は認められなかったことから、免疫シナプス形成障害は免疫寛容状態にあるT細胞に特異的な現象であると考えられた。
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