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積雪寒冷地のダム貯水池における濁水化現象の解明および対策の検討

研究課題

研究課題/領域番号 15780155
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 農業土木学・農村計画学
研究機関山形大学

研究代表者

梶原 晶彦  山形大学, 農学部, 助手 (60291283)

研究期間 (年度) 2003 – 2004
研究課題ステータス 完了 (2004年度)
配分額 *注記
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2004年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2003年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
キーワードダム貯水池 / 浮遊土砂(SS) / 粒径分布 / 融雪出水 / 濁水長期化 / 沈降速度
研究概要

山形県飽海郡平田町の田沢川ダム貯水池を調査対象地に選定し水質観測調査および解析を行った。本ダムは最上川流域相沢川支流の田沢川上流部に位置し、平成14年に運用開始された総貯水量910万m^3、堤頂標高145mのダムであり、例年12月〜3月には流域は積雪で覆われる。
平成15年8月より貯水池流入部、ダム貯水池内、放流部における浮遊土砂(SS)の濃度および粒径分布の分析を中心とした調査を行い、主として春季の融雪出水期間、夏季の大雨による洪水期間、秋季から冬にかけての水温成層消滅期間、の3期間の貯水池の濁水化対象について解析した。
融雪出水期間(3月〜5月初旬)では流入河川から大量のSSが流入していたが、貯水池内では顕著な濁水化は起こらなかった。これはこの時期のSSの平均粒径が比較的小さく(27μm)、また流入水温が高いために流入水は貯水池内上層部を速やかに通過し放流されたことが原因と考えられた。平成16年7月には約50年確率の降雨に伴う洪水が発生し、貯水池内は長期間にわたって濁水化した。夏季の洪水時における流入水のSS平均粒径は比較的大きかったが(150μm〜200μm)、全層への拡散、および貯水池低層部の水温上昇による秋季の貯水内での大循環発生、により50μm以下の粒子の大部分が数ヶ月間沈降しなかったことが濁水長期化の原因となったと考えられた。
ストークス式により粒径別の沈降速度を計算し、さらに鉛直1次元多層モデルにより鉛直移流速度を計算してSSの動態について数値シミュレーションを行った。期別に流入水のSSの粒径分布(沈降速度)を設定することにより、貯水池内のSS濃度に関して上記のような現象を良好にシミュレーションすることが可能となった。また選択放流による対策を検討し、融雪期は表層付近で、夏季の洪水時には中層から低層部で放流を行うと濁水の長期化を軽減できるという結果となった。

報告書

(2件)
  • 2004 実績報告書
  • 2003 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 積雪寒冷地のダム貯水池における水質変動2005

    • 著者名/発表者名
      梶原晶彦, 草皆崇, 飯田俊彰
    • 雑誌名

      東北地域災害科学研究 41(印刷中)

    • NAID

      40007353910

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書

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公開日: 2003-04-01   更新日: 2016-04-21  

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