研究課題/領域番号 |
15790037
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
伊藤 貴浩 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助手 (00323452)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | S-II / 造血肝細胞 / 転写伸長因子 / 赤芽球 |
研究概要 |
これまでに、S-II遺伝子ノックアウトマウスが胎児肝臓の低形成を伴って胎齢13日前後に致死することを明らかにしている。また、胎児肝細胞のフローサイトメトリー解析から赤芽球の画分が消失していることが明らかとなり、S-IIが赤芽球への分化に必須であることがわかっている。本年度は、赤血球系譜以外の血液細胞の分化における異常の有無について解析を行った。胎児肝臓細胞を各種サイトカインを含有する半固形培地に繙種し、7〜10日間培養して生じたコロニーを観察した。その結果、野生型マウスと比較してノックアウトマウスにおいては、顆粒球・単球系譜の前駆細胞CFU-GM, CFU-G, CFU-M、および骨髄球系譜の前駆細胞CFU-Mixの胎児肝臓一つあたりの総数が減少することがわかった。そこで、胎児肝臓中の造血幹細胞にフローサイトメトリー解析を行った結果、c-Kit(+)Sca-1(+)Lin(-)の表現型をもつ細胞画分の割合は減少していないが、胎児肝臓一つあたりの総数は減少することが明らかになった。さらに放射線照射した成体マウスに野生型マウス、ノックアウトマウス由来の胎児肝臓細胞を移植して造血幹細胞の機能異常の有無を解析したところ、野生型マウス細胞は移植16週後に高い寄与率を示したのに対し、ノックアウトマウス細胞は全く寄与しないことが明らかになった。ついて解析を行った。これらの結果から、S-IIノックアウトマウスでは赤血球系譜以外の造血細胞にも異常を示すこと、またS-IIは造血幹細胞の自己複製能の維持に必須の役割を果たすことが明らかになった。
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