研究課題/領域番号 |
15790043
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
山本 利義 神戸大学, バイオシグナル研究センター, 助手 (00324939)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2004年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2003年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 分子生物学 / 細胞内情報伝達 / セカンドメッセンジャー / プロテインキナーゼ / プロテインキナーゼC / 過酸化水素処理 / セラミド / アポトーシス / 酸化ストレス |
研究概要 |
受容体刺激等の細胞外刺激はジアシルグリセロール・カルシウムイオンといったセカンドメッセンジャーの細胞内濃度を上昇させる。このセカンドメッセンジャーの作用によりプロテインキナーゼC(PKC)は酵素活性が上昇することが知られている。一方、細胞の過酸化水素処理によってもPKCは酵素活性が上昇し、この時、PKCはセカンドメッセンジャーを要しない活性型に変換するとともにチロシン残基に対する燐酸化を受けることが判明している。このことは、PKCの活性化機構が複数存在することを示唆している。本研究ではPKCファミリーのうちPKCδの活性型変換に焦点を当てた解析を行い以下のことを明かとした。1)PKCδの311番チロシン残基に対する燐酸化がPKCδの活性上昇させること。2)HeLa細胞のセラミドによるアポトーシス誘導にPKCδの311番、332番チロシン残基の燐酸化が関与していること。3)燐酸化を受けるチロシン残基を変異したPKCδにおいても細胞の過酸化水素処理により活性型に変換すること。4)細胞の過酸化水素処理はPKCδの会合を誘引し、この会合にはチロシン残基の燐酸化は必要としないこと。5)PKCδの会合は制御領域のC1、C2-likeドメインがそれぞれ関与していること。 これらの結果はPKCδの調節機構が外界刺激の種類に応じて使い分けられていることを示唆しており、このことはPKCδが細胞応答に応じて異なる役割を担う可能性を示している。
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