研究課題/領域番号 |
15790056
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 神戸薬科大学 |
研究代表者 |
山田 修平 神戸薬科大学, 薬学部, 講師 (70240017)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2004年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2003年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | ヘパラン硫酸 / 遺伝性多発性外骨腫 / ノックアウトマウス / EXT1 / 癌抑制遺伝子 / 硫酸化グリコサミノグリカン |
研究概要 |
米国カリフォルニア大学バークレー校のSkarnes博士らにより作製されたEXT1欠損マウスの胚繊維芽細胞について、市販の抗HS抗体を用いて細胞を染色し観察を行なったところ、EXT1が欠損しているにも関わらず染色が見られ、HSが合成されていることが示唆された。これは予想外の結果であった。そこで、平成15年度では、そのHSの構造解析を行ない、EXT1欠損マウスの産生するHSは、その構成二糖の組成、硫酸化ドメイン構造には差がないが、糖鎖サイズは野生型に比べ顕著に低分子化していることを明らかにした。平成16年度は、なぜ低分子化したHSが産生されるのかを解明することを目標に実験を行なった。HSを生合成するための糖転移酵素活性の測定を各細胞抽出液について行なったところ、EXT1欠損マウスの細胞において、野生型には劣るものの糖転移酵素活性は残存していることが分かった。そこでEXT1の欠損が不完全かどうか、またEXTファミリーの他の分子の発現量が昂進していないかについて調べた。EXT1およびその関連分子であるEXT2のmRNAの発現レベルついて、ノーザンブロッティングによって解析を行なったところ、EXT1のmRNAはEXT1欠損マウスで検出されず、EXT2の発現レベルは野生型と欠損マウスとの間で変化は見られなかった。より高感度の検出を目指し、RT-PCRによってもEXT1のmRNAの検出を試みた。その結果、正常なサイズのEXT1のPCR産物がEXT1欠損マウスにおいても、野生型に比べ1〜3%程度検出された。EXT1タンパク質の発現量の減少が、短いサイズのHS鎖の合成に繋がっていると考えられる。EXT1欠損マウスによって産生される短い鎖長のHSの細胞増殖・分化因子との相互作用能が、野生型のHS鎖に比べて変化しているのかについては現在解析中である。
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