研究課題/領域番号 |
15790096
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医療系薬学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
西川 元也 京都大学, 薬学研究科, 助教授 (40273437)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2004年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2003年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 遺伝子治療 / 非ウイルスベクター / 細胞透過ペプチド / キメラタンパク質 / 抗原デリバリー / 樹状細胞 / ハイドロダイナミクス法 / タンパク質デリバリー |
研究概要 |
In vivo遺伝子導入による治療効果は産生タンパク質によって担われる。従って、導入タンパク質の細胞内・体内動態を制御することでin vivo遺伝子治療の効果増強が期待される。昨年度は、細胞透過ペプチド(CPP)をコードする配列をレポーター遺伝子発現プラスミドDNA (pDNA)に挿入し、タンパク質の遺伝子非導入細胞へのデリバリーを試みた。即ち、CPPとしてHSV VP22を選択し、VP22融合β-ガラクトシダーゼ発現pDNAを構築した。マウスでの検討から、融合タンパク質発現pDNAを用いることで、より広範な細胞でβ-ガラクトシダーゼが検出され、キメラタンパク質発現pDNAの有用性が示された。本年度は、抗原ペプチドをコードするpDNAに対して同様のアプローチを施すことでDNAワクチン効果の増大を試みた。即ち、キメラ抗原発現pDNAを遺伝子導入することで、代表的な抗原提示細胞である樹状細胞(DC)内での抗原の挙動を制御し、これによる抗原提示の増強を試みた。モデル抗原として卵白アルブミンのMHCクラスIエピトープペプチド(Pep ; SIINFEKL)を選択し、これを発現するpDNAを構築した。その際、N末側に小胞体(ER)輸送シグナルを融合することでMHCクラスI分子の存在するERへのデリバリーを試みた(pPep)。また、C末側にER保持シグナル(pPep-ER)をはじめ種々のペプチド、アミノ酸を融合した。マウス樹状細胞株DC2.4細胞に遺伝子導入後の抗原提示活性を評価したところ、pPepでは全く抗原提示が起きなかったのに対し、pPep-ERの場合には、有意に高い抗原提示活性が得られた。pPep-ERは、マウスに皮内投与することで高い細胞傷害性Tリンパ球反応が得られたことから、目的分子の細胞内動態制御による活性増強が実現された。
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