研究課題/領域番号 |
15790181
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
人体病理学
|
研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
石黒 尚子 鳥取大学, 医学部, 助手 (50346350)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
|
キーワード | Arpp / 横紋筋肉腫 / 筋系マーカー / 免疫組織化学染色 / 診断マーカー |
研究概要 |
本研究は、横紋筋特異的蛋白質Arppを新規筋系マーカーとして横紋筋肉腫診断へ応用することを日指している。昨年度までに行った免疫組織化学的解析により、軟部肉腫においてArppは横紋筋肉腫で高い陽性率を示し、その陽性率は既存の筋系マーカーと同程度か優れていることが示唆された。 本年度は筋系マーカーとしてのArpp特異性をさらに裏付けるため、種々の上皮性腫瘍でのArpp発現を解析した。乳癌5例、肝癌4例、肺癌10例、食道癌4例、胃癌5例、大腸癌5例、直腸癌5例の計38例の上皮性腫瘍を対象とし、免疫組織化学染色を行なった結果、Arppの陽性率は0%(0/38)と低く、軟部肉腫に加え上皮性腫瘍でも筋系マーカーとしてのArpp特異性の高さが示された。 また、免疫組織化学染色の所見を裏付けるため、超低温フリーザーに保管された横紋筋肉腫凍結材料3例から蛋白質を抽出し、抗Arppポリクローナル抗体を用いてウエスタンブロット法による解析を行った。その結果、症例により発現レベルは異なったが全例でArpp蛋白質に相当するバンドを検出し、本方法においてもArpp発現が確認された。 以上より、(1)Arppは横紋筋肉腫で特異的に陽性率が高く、軟部肉腫と上皮性腫瘍を含む他の腫瘍では陽性率が低い。(2)横紋筋肉腫におけるArpp発現はウエスタンブロット法にでも確認された。(3)横紋筋肉腫に対するArpp感度は既存の筋系マーカーと同程度か優れている。ことが示唆された。したがって、Arppは新規筋系マーカーとして横紋筋肉腫の診断に応用可能であると考えられた
|