研究課題/領域番号 |
15790205
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
実験病理学
|
研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
小谷 素子 東京理科大学, 生命科学研究所, 助手 (30318232)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2004年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2003年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
|
キーワード | 関節炎 / 自己免疫疾患 / サイトカイン / IL-1 / CD28 / 補助シグナル |
研究概要 |
前年度は、T細胞の増殖に非常に重要な補助シグナル分子であるCD28の自己免疫疾患発症における役割を検討する目的で、自己免疫性の慢性関節炎を自然発症するIL-1レセプターアンタゴニストノックアウトマウス(以下IL-1Ra KOと略す)とCD28 KOマウスをかけ合わせて解析を行い、その重要性を示した。本年度はCD28分子群の中の一つであるICOS/AILIMのKOマウスとの掛け合わせ実験を行った。IL-1Ra KO、dKO ICOSの関節炎の発症率と重症度を観察した結果、dKO ICOSが発症する関節炎の重症度はIL-1Ra KOマウスと同程度であったが、関節炎を発症する時期はIL-1Ra KOマウスに比べ4〜5週遅延した。また、各マウスの脾臓細胞を抗CD3抗体で刺激した後、その細胞からmRNAを採取し、cDNAを作製して各種サイトカインの発現変化をリアルタイムRT-PCR法によって調べた結果、dKO ICOSはIL-1Ra KOに比べproinflammatoryサイトカインであるIL-17のmRNA発現レベルが著明に低かった。また、今までの我々の研究では、IL-1Ra/CD28ダブルノックアウト(dKO CD28)マウスのT細胞をヌードマウスに移入しても関節炎を全く誘導できなかったが、今回dKO ICOSのT細胞を移入したヌードマウス(dKO ICOS→nude)ではIL-1Ra KOのT細胞を移入したヌードマウス(RaKO→nude)と同程度に関節炎を発症させることができた。しかしその重症度はRaKO→nudeに比べ有意に低かった。このことから、T細胞依存的な発症機構においては、ICOSシグナルは関節炎の発症の有無を左右するものではないが、その重症度の増悪化には関与していることが考えられる。
|