研究課題/領域番号 |
15790214
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
寄生虫学(含衛生動物学)
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研究機関 | 大阪府立大学 (2005) 大阪府立看護大学 (2003-2004) |
研究代表者 |
酒井 徹 大阪府立大学, 総合リハビリテーション学部, 助教授 (40274196)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 調節性T細胞 / 原虫 / DNAワクチン / トリパノソーマ / 細胞内寄生性原虫 / 細胞内寄生 |
研究概要 |
近年、調節性T細胞(Treg細胞)といった免疫応答を調節する特殊な細胞群が発見され、その機能欠損は自己免疫疾患といった免疫機構の破綻を引き起こすことが明らかになった。In vivoにおけるTreg細胞の除去は腫瘍の拒絶を引き起こし(Cancer Research,59:3128,I999)、またマラリアの場合は致死感染を防御することが報告されている。すなわちTreg細胞は宿主側としてはエフェクター細胞の活性化を抑制的に作用すると共に病原体としてhTreg細胞を抑制することが宿主免疫機構からのエスケープ機構の一つであることが想定される。本研究ではこのTreg細胞の抑制機能特性を応用し、新たなDNAワクチン増強法へと研究を展開する。 前述の如くTreg細胞は免疫細胞の抑制に関与している。そのためTreg細胞除去は特異免疫の誘導あるいは免疫により誘導されたエフェクター細胞機能を高め、ワクチン効果を増強させる可能性がある。クルーズトリパノソーマのTSSA DNAワクチンモデルでは4回のDNA免疫ではワクチン効果が認められるが、2回では防御免疫が誘導できない(Infect. Immun.70:4833,2002)。そのため2回のDNA免疫時及び(又は)チャレンジ時に抗CD_<25>抗体投与を行ったところ、ワクチン効果の増強が認められた。さらに、詳細な機構を明らかにするために、卵白アルブミン発現プラスミドを遺伝子銃にてDNA免疫を施し、抗CD_<25>抗体投与時における抗原特異的細胞傷害性T細胞の誘導をSIINFEKL/H-_2Kbテトラマーを用いて解析したところ、OVA特異的細胞傷害性T細胞の頻度が有意に上昇していた。これらのことから抗CD_<25>抗体投与によるDNAワクチン効果の増強は抗原特異的細胞傷害性T細胞の誘導の上昇が関連していることが明らかとなった。
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