研究課題/領域番号 |
15790227
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
細菌学(含真菌学)
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
金子 正裕 北里大学, 理学部, 助手 (30327449)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2004年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2003年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 結核菌 / 糖脂質 / TLR / LAM / 脂質ラフト |
研究概要 |
Toll-like receptor(TLR)は病原体のさまざまな成分をパターン認識することにより、自然免疫に重要な役割を果たしている。マクロファージに発現したTLRを介してシグナルが伝達されることにより、種々のサイトカインやケモカイン産生が誘導される。昨年の検討で結核菌の「表層に存在する糖脂質lipoarabinomaman(LAM)がTLR2によって認識されることが示唆された。本研究では、野生型およびTLR2欠損マウスの骨髄由来マクロファージ(BM-Mφ)を、Mycobacterium tuberculosis Aoyama BのLAM(AoBLAM;alabinoseにmannose capが結合している)および.M.smegmatisのLAM(SMGLAM;mannose capがない)で刺激し、TLR2の集積、培養上清中のサイトカイン産生、mRNAの発現、シグナル伝達について検討を行った。 共焦点レーザー顕微鏡を用いた検討により、AoBLAMもしくはSMGLAMでBM-Mφを刺激すると、ラフトの集合が多くなり、ラフト上にTLR2の集積が認められることが分かった。しかしTLR2欠損マウスのBM-Mφを刺激しても、ラフト集合の増加は認められなかった。また野生型BM-Mφを刺激した培養上清中でIL-6産生が認められ、TNF-αmRNAおよびIL-6mRNAの発現が認められた。さらに、NF-κBの消化、p38およびAKTのリン酸化がAoBLAMもしくはSMGLAM刺激で認められた。以上の結果から、AoBLAM,SMGLAMともにTLR2によって認識され、ラフトにTLR2が集積することによりシグナルを細胞内へ伝達することが分かった。
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