研究課題/領域番号 |
15790261
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
高橋 宜聖 国立感染症研究所, 免疫部, 主任研究官 (60311403)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2003年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 記憶B細胞 / アポトーシス / survival motor neuron |
研究概要 |
これまで我々は、記憶B細胞で発現増強しB細胞生存を促進する分子の一つとして、survival motor neuron(SMN)を同定することに成功した。さらに、発現増強したSMNがB細胞株において酸化ストレス抑制分子であるapoptosis-inducing factor(AIF)と結合することを明らかにし、この結合にはSMNの第6エクソンが必須であることを見いだした。そこで平成16年度では、SMN/AIFの相互作用がAIFの酸化ストレス抑制作用を修飾するか否か調べる目的で、過酸化水素存在下においてSMN過剰発現B細胞の増殖速度を測定した。その結果、SMN過剰発現B細胞では過酸化水素存在下での増殖速度が増加したものの、第6エクソンを欠損したSMNでは増殖速度に変化は認められなかった。これらの結果は、過剰発現したSMNがAIFとの結合を介して抗酸化ストレス作用を増強する可能性を支持する。また、AIFは主にミトコンドリアに局在することが知られているものの、過剰発現したSMNがミトコンドリアに移行し、ここでAIFと結合するかどうかは定かでない。そこで、共焦点レーザー顕微鏡を用いてSMNとAIFタンパク質の細胞内局在を解析し、さらにミトコンドリア画分と細胞質画分に分画した細胞溶解液を免疫沈降法に供した結果、SMNはミトコンドリアにおいてAIFと相互作用することが明らかとなった。以上の結果から、SMNがB細胞において強発現した場合、一部がミトコンドリアに移行してAIFと結合し、その酸化ストレス抑制作用を増強する可能性が推察された。
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