研究課題/領域番号 |
15790279
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
病態検査学
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研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
指田 吾郎 東京医科大学, 医学部, 助手 (70349447)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | テロメア / PNAプローブ / フローサイトメーター / 骨髄異形成症候群 / テロメラーゼ / PNA |
研究概要 |
研究の目的 染色体末端のテロメアはTTAGGGの繰り返しによる反復配列であり、細胞分裂ごとに短縮するため癌や老化との関係が知られている。患者検体を対象とした場合では細胞種ごとのテロメア解析が、テロメア/テロメラーゼ調節機構の解明に重要である。核酸に特異的に結合するアナログであるPNAプロープと、フローサイトメーターによるテロメナ長測定法(Flow-FISH法)を開発し、造血器疾患の病態診断に応用することが研究目的であった。 本年度の研究成果 (1)テロメアの測定(Flow-FISH法の確立) フローサイトメーター(現有施設)で細胞を分画し、細胞種ごとのテロメア長を測定した。従来のサザンブロット法によるテロメア長(kb)と比較検討したうえで換算式を得た。健常者では加齢によるテロメア短縮を認めた。 (2)骨髄異形成症候群MDSにおけるリンパ球および顆粒球テロメア短縮の相違 RA症例では加齢による各分画のテロメア短縮を認めた。ただし顆粒球の加齢によるテロメア短縮は顕著ではなかった。RA症例では年齢に比較してリンパ球テロメア長の短縮している症例を認めた。RAEB症例では加齢によるテロメア短縮傾向を認めず、さらに顆粒球テロメア長はリンパ球よりテロメア短縮を来していた。顆粒球テロメア長は多くの症例で健常者より短縮しており、MDS腫瘍細胞のテロメアを反映していると推察される。なお今回の検討結果は、第66回日本血液学会総会(2004年9月)にて発表した。 考案および展望 MDSの病型進展によるリンパ球分裂寿命の変化と顆粒球におけるテロメア制御機橘の破綻が示唆された。今回確立されたテロメア長測定法は、免疫老化の観点から骨髄異形成症候群をはじめとする骨髄不全症候群の病態解明に有用である可能性が示唆された。
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