研究概要 |
地域住民・患者に質の高い保健・医療・福祉(介護)サービスを効果的かつ効率的に提供するため,地域の保健・医療・福祉(介護)関係者間における連携の重要性が増している。そこで,本研究では,連携を推進するための条件および環境等を分析し,地域住民にとって質および利便性の高い保健・医療・福祉(介護)サービスを提供できる連携(ネットワーク)のあり方について考察ならびに提言を行うことを目的としている。 本年度では、とくに,関係者の相互信頼関係の構築方法等、具体的な連携推進方法について体系化するとともに,それらを支援するためのIT(情報技術)の活用について実証的な研究を行った。なかでも、これまでに連携が不足がちな地域関係者の相互信頼関係を構築するために、地域保健関係、産業保健関係者、等が参加する会議をモデル実験として、連携推進のための実証実験を行った。 結果、地域保健・医療・福祉の関係者間で相互信頼関係を育んでいくためには、お互いの職務についての理解と、関係者の中で認識された目的の共有、継続的かつ全員参画型の会議の実施が重要な条件であることが明確となった。加えて、それらを牽引していくリーダーシップ力をもったリーダーの存在が重要であることが再認識された。 一方で、会議に参加するメンバーを情報面から支援する支援情報ネットワークの基本設計を行い、プロトタイプモデルの作成を試みた。 今後は、構築したプロトタイプシステムの評価ならびに改良を行っていく予定である。
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