研究課題/領域番号 |
15790320
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
法医学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
是枝 亜子 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 助手 (80284751)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | クロロキン / 簡易薬毒物検査法 / 半定量法 / ドットブロット法 / 抗薬物抗体 / 検査キット / 抗マラリア薬 |
研究概要 |
本年度は平成15年度に調製、精製した抗マラリア薬クロロキン(CQ)に対するモノクローナル抗体(MAC)を用いて半定量が可能なCQ検出システムを作成した。また、各種濃度のCQ溶液を用いてシステムの有効性を検証した。システムの概要は以下の通りである。 まず、検出用紙として0.5cm四方のニトロセルロース膜にBSA-BDCQ(牛血清アルブミンにCQ代謝物でCQと類似構造を持つビスデスエチルクロロキンを結合したもの)0.1μgをプロットし、2%BSA溶液でブロッキングしたもの2枚を用意する。次に、0.2mlの試料溶液2本に、MAC2ngと10ngをそれぞれ添加して30分間室温でプレインキュベーションする。その後、検出用紙をこの試料溶液、次いで二次抗体溶液(ホースラディッシュペルオキシダーゼ標識ヤギ抗マウスIgG)に室温で各々1時間浸漬し、発色液(0.05%ジアミノベンジジン溶液)に30分間反応させてプロット部の発色を確認する。試料溶液中のCQが少量の場合、プレインキュベーションによってもMACは枯渇せず膜抗原と反応して発色が確認されるが、CQが過剰量存在すると、MACは枯渇して発色しない。つまり、これにより血清中CQの治療濃度(0.02-0.5μg/ml)・中毒濃度(0.5-3.0μg/ml)・致死濃度(3.0μg/ml以上)とされる3つの濃度範囲を判別できる検査法とした。 この検査法の有効性を調べるために既知濃度のCQ溶液を用いたブラインドテストを実施した。その結果、91%(n=32)の正解率で治療・中毒・致死レベルの判定ができ、本システムの半定量法としての有効性が示された。
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