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海洋性ピコプランクトンを指標とした簡便な溺死診断法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 15790321
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 法医学
研究機関宮崎大学 (2004)
宮崎大学(医学部) (2003)

研究代表者

柿崎 英二  宮崎大学, 医学部, 助手 (70284833)

研究期間 (年度) 2003 – 2004
研究課題ステータス 完了 (2004年度)
配分額 *注記
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2004年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2003年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワード法医学 / 溺死診断 / 海洋細菌 / 選択培地
研究概要

昨年度までに海水,河川水,水道水等を実験的に血液へ添加した試料を用いて,海洋細菌を選択的に且つ簡便に検出可能な平板培地の諸条件を決定した。今年度は,その選択培地を用いて溺死体の血液試料から海洋細菌の検出を試みた.
各水域で発見された溺死体(海水域9例,汽水域2例,淡水域4例,浴槽内1例)の血液試料を順次3%NaClで希釈し,平板培地(2-4% NaCl加Todd Hewitt培地,pH8.0,及びTCBS培地)に塗沫した.25℃で24-36時間培養後,菌の生育を認めた平板は暗所で発光細菌の検索を行い,続いてCytochrome oxidase test(以下COT)による呈色試験を行った.結果の判定は,4%NaCl加Todd Hewitt培地及びTCBS培地において,発光細菌ないしCOT陽性菌のいずれかを認めた例を陽性とした.その結果,海水域での9例については,8例が陽性,1例が陰性であった.陰性の1例は後に淡水域で入水したことが明らかとなった.他方,汽水域・淡水域・浴槽内の計7例については,5例で菌の生育を全く認めず,残り2例も菌の生育はみられるものの,発光細菌及びCOT陽性菌は観察されず,何れも陰性と判定された.陽性であった8例について,各平板からコロニーを12-20個採取し,16S rRNA遺伝子を解析し簡易同定を行ったところ,すべて海洋細菌(Vibrio属,Photobacterium属,Shewanella属,Pseudoalteromonas属,Psychrobacter属等)であることが示された.また各事例における細菌種は,何れも1,2種類と少ない属によって構成されていることが明かとなった.
以上の結果から,本検査を用いて溺死体の血液試料から海洋細菌が優勢的に検出されれば,海水の吸引を強く示唆するものであり,溺死診断の一助と成り得ると考えられた.

報告書

(2件)
  • 2004 実績報告書
  • 2003 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2004 その他

すべて 雑誌論文 (2件) 文献書誌 (1件)

  • [雑誌論文] 選択培地を用いた海水溺死例からの海洋細菌の検出2004

    • 著者名/発表者名
      柿崎英二 他5名
    • 雑誌名

      日本法医学雑誌 58(1)

      ページ: 60-60

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] 溺死体の血液中に存在する水棲細菌の検出-選択培地を用いた海洋細菌の簡易検出法2004

    • 著者名/発表者名
      柿崎英二 他5名
    • 雑誌名

      日本法医学雑誌 58(2)

      ページ: 204-205

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [文献書誌] 柿崎英二 他4名: "溺水中に存在する水棲細菌の検出について-選択培地を用いた簡易検査法-"日本法医学雑誌. 57・1. 102 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

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公開日: 2003-04-01   更新日: 2016-04-21  

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