研究課題/領域番号 |
15790371
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
花田 慎一郎 久留米大学, 医学部, 助手 (30360283)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2003年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | アグリソーム / サイトケラチン / マロリー体 / 国際情報交換 / 中間径フィラメント / 凝集体 / タイト結合 / 接着結合 / 遺伝子導入 / GFP / ゴルジ装置 |
研究概要 |
【目的】中間径フィラメント(IF)を含む細胞骨格はjunctional complexと密接な関係を持つが、タイト結合(TJ)、接着結合(AJ)とIFとの関連は不明である。一方、各種肝疾患ではIFの網目構造消失と凝集体形成がみられ、この形態学的特徴はマロリー体として知られているが、その細胞生物学的意義は不明である。今回我々は培養細胞を用い、変異型サイトケラチン(CK)遺伝子導入による凝集体形成時のTJ、AJ関連蛋白を含む細胞内蛋白の局在、細胞形態について検討した。【方法】Green fluorescent proteinで標識した野生型、変異型CK18遺伝子(arg89cys ; CK18 R89C)を作製し、培養ヒト肝癌由来細胞(Huh7)、ヒト不死化肝細胞(OUMS-29)、MDCK細胞、HEK293細胞に遺伝子導入を行った。48時間後、「間接蛍光抗体法にて各種蛋白を染色し、共焦点レーザー顕微鏡で観察した。また、変異型CK18遺伝子導入細胞を電子顕微鏡にて観察した。【成績】変異型CK18遺伝子導入によりIFの網目構造が消失し、凝集体が形成された。これらの細胞では細胞面積の増加と形態変化がみられた。電子顕微鏡による観察では、凝集体は形質膜を持たず、細胞内小器官を含有し、周囲には線維性構造物がみられた。免疫染色では、膜裏打ち蛋白(ZO-1、β-catenin、desmoplakin)、glucose-6-phosphate dehydrogenase、14-3-3ζ蛋白は凝集体と共在していた。この局在変化は膜蛋白(occludin、 E-cadherin)ではみられなかった。【結論】IFの関与する凝集体形成は細胞内蛋白の局在に影響を与え、その結果細胞の機能に影響を与えることが推測される。またIFが細胞の形態維持に重要であると考えられた。
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