研究課題/領域番号 |
15790445
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
荒若 繁樹 山形大学, 医学部, 助手 (00344789)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 細胞・組織 / 神経科学 / 蛋白質 / 痴呆 / 脳神経疾患 |
研究概要 |
アルツハイマー病の原因であるAβを産生するプレセニリン/γセクレターゼ複合体の解析は、アルツハイマー病発症のメカニズム解明に重要である。γセクレターゼの基質はアミロイド前駆体タンパク以外に、Notchがある。しかし、基質特異性を規定する因子については、不明である。本研究は、Notch切断点(S3部位)に関与するγセクレターゼ構成因子を検索することを目的とした。 Mycタグを結合したNotchを安定的に発現するHEK293細胞を得た。この細胞株からγセクレターゼ複合体を含む膜画分を効率よく抽出するために、数種の界面活性剤で可溶化した抽出液について、免疫沈降法でプレセニリンとの結合を検索した。CHAPSOの使用によって比較的多くの複合体を得られることがわかった。Notchは、活性型のプレセニリン切断断片のみならず、全長型とも結合していることが示された。また、S3部位を欠損したNotchでも、同様のプレセニリンとの結合が認められた。Notchは、S3切断点ではなく、S3部位よりC末端領域でプレセニリンと結合すること、さらに、プレセニリンが未熟のうちにNotchと出会うこと示された。 次に、γセクレターゼ構成因子を同定するため、CHAPSO可溶性膜画分をMycに対する抗体を用いて、免疫沈降し、沈降産物を電気泳動した。通常のCBB染色法で認め得るようなバンドは観察されなかった。高感度検出法であるSypro Rubyを用いて染色すると、陰性対照の抗体沈降物中に認められない数本のバンドを観察した。現段階では、これらのバンドは、極めて微量しか得られていないために、マススペクトロメトリーで同定することに成功していない。しかし、分子量的に、プレセニリン、Aph-1、NCT、Ren-2とは異なる位置に存在していることより、未知の因子の可能性が考えられる。
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