研究課題/領域番号 |
15790451
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
丸山 博文 広島大学, 病院, 助手 (90304443)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 脊髄小脳変性症 / CAG繰り返し |
研究概要 |
検体については本年度67検体(62家系)増加し、家族歴のあるものは23家系であった。既知の遺伝子異常を認めたものは13例で、脊髄小脳失調症6型が最も多かった。 脊髄小脳失調症6型は日本に多く、遺伝性脊髄小脳変性症のうち約1/4を占め、国内では西日本に多いタイプである。地域差をきたす要因をさぐるためCAG繰り返し数およびCACN1A遺伝子周囲のハプロタイプを検索した。日本人では1つのコアハプロタイプが存在し、その後3つのサブタイプに分かれ分布したことが推測された。この3つはいずれもドイツのハプロタイプとは異なるものであった。3つのうち2つは既知のもので全国各地に分布していた。今回新たに同定されたハプロタイプは西日本にのみ存在し、地域差との関連性が示唆された。全国各地に分布しているハプロタイプのうち1つはCAG繰り返し数が22と23のみであり、安定していた。 遺伝子検査でCAG繰り返しの伸張が確認された脊髄小脳失調症6型の患者10名の脳血流について99mテクネシウムを使用しパトラック法で評価した。小脳虫部および半球の血流は低下し、罹病期間と逆相関していた。小脳虫部の血流低下は小脳半球より高度であり構語障害や失調の重症度と逆相関していたが、CAG繰り返し数とは有意な関係を認めなかった。前頭葉機能をWisconsin Card Sorting Testで評価したが、機能障害を認めなかった。脊髄小脳失調症6型においては前頭葉の血流低下に対するremote effectは統計学的に証明できなかった。
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