• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

抗アポトーシス分子を用いた筋萎縮性側索硬化症の治療法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15790459
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 神経内科学
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

井上 治久  理研, 研究員 (70332327)

研究期間 (年度) 2003 – 2005
研究課題ステータス 完了 (2004年度)
配分額 *注記
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワードALS / apoptosis / Caspase-9 / XIAP / p35 / SOD1
研究概要

1.研究手法
これまでのALSモデルマウスを用いた治療実験より、広範性カスパーゼ阻害剤は、ALSマウスの発症時期、罹病期間、生存期間を延長することが報告されていた。一方、カスパーゼ-9より上流で細胞死を抑制するBcl-2をALSマウスの運動ニューロンへ遺伝子導入した実験では、発症時期、生存期間の延長は認められたが、罹病期間の延長は認められなかった。以上から、罹病期間に関与するカスパーゼは、Bcl-2以降、すなわちカスパーゼ-9からはじまるミトコンドリア依存性アポトーシス経路である、という仮説をたてた。
仮説の検証のため、カスパーゼ-9を抑制するヒトアポトーシス阻害タンパクXIAPを脊髄運動ニューロンに発現するマウスと、カスパーゼ-9以外のほとんどのカスパーゼを抑制するバキュロウイルスのタンパク、p35を脊髄運動ニューロンに発現する2種類のマウスを作製した。次にこれらのマウスをALSモデルマウスと交配し、それぞれの遺伝子を有するマウスを比較し、XIAPあるいはp35が、ALSモデルマウスの生存期間、罹病期間、発症時期に与える影響をしらべた。さらに、ヒトALSの剖検脊髄の運動神経細胞におけるカスパーゼ-9の活性化を調べた。
2.研究成果
実験の結果、次のことがわかった。
(1)運動神経細胞のカスパーゼ-9の活性を抑制することにより、ALSモデルマウスの発症後の病勢進行が緩和され、罹病期間が延長した。
(2)p35遺伝子を発現するマウスでは発症時期が遅れることから、p35で阻害されるカスパーゼ-9以外のカスパーゼがALSモデルマウスの発症を早める役割を持っていることがわかった。
(3)ヒト孤発性ALSの運動神経細胞で、発症していない方に比べてカスパーゼ-9が活性化していた。
以上のことから、運動神経細胞のカスパーゼ-9の活性化抑制が、ALSにおける実際の治療標的の1つになる可能性が示された。

報告書

(1件)
  • 2003 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Inoue H et al.: "The crucial role of caspase-9 in the disease progression of a transgenic ALS mouse model"The EMBO Journal. 22,24. 6665 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

URL: 

公開日: 2003-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi