研究課題/領域番号 |
15790501
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
朝日 厚子 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (50348265)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2003年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 突発性血小板現象性紫斑病 / H.pylori / 除菌療法 / 抗血小板抗体 / 血小板 / 特発性血小板減少性紫斑病 |
研究概要 |
免疫性血小板血小板減少性紫斑病(ITP)に対する新たな治療としてH.pylori除菌療法が注目されているが、ITPの病態におけるH.pyloriの役割について不明な点が多い。その効果発現機序を解明するためITP患者に対するH.pylori除菌療法を行い、前向き調査を行った。これまでの血小板数の推移や末梢血中のGP IIb/IIIa反応性B細胞頻度の測定から 1)H.pylori除菌療法はH.pylori陽性患者にのみ効果がある。 2)血小板増加反応の無かったH.pylori陽性患者でもGP IIb/IIIa反応性B細胞頻度は除菌前に比べて有意に低下するという結果が得られた。 さらに患者末梢血を用いフローサイトメトリーを使用したマクロファージの貪食反応や末梢血単核球表面Fcgamma receptorの変化、特異抗原(GP IIb/IIIa)に対するT cell proliferation assayを施行し、H.pylori陽性反応群、H.pylori陽性不応群、H.pylori陰性群など群別に比較検討した結果、除菌療法後の血小板数の回復は、H.pyloriがそのものの消失より、血小板に対する免疫応答が選択的に抑制されるためであり、それゆえ2)のような結果が得られると考えられた。 その病態における機序として、除菌療法直後から血小板増加反応が得られ、さらにその血小板数の維持ということから鑑みて、初期には抗血小板抗体産生抑制を介さない網内系機能の抑制(マクロファージの貪食能の低下など非特異的な反応)が働き、その後血小板に対する自己抗体産生の抑制(特異的反応)がかかる二段階の反応を推察した。
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