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C/EBPδの造白血病機能解析:ヒト試料および遺伝子改変マウスを用いて

研究課題

研究課題/領域番号 15790505
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 血液内科学
研究機関日本医科大学

研究代表者

田野崎 栄  日本医科大学, 医学部, 助手 (70267186)

研究期間 (年度) 2003 – 2004
研究課題ステータス 完了 (2004年度)
配分額 *注記
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2004年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2003年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
キーワードCCAAT enhancer bindino urotein delta / 慢性骨髄性白血病 / p27 / CCAAT enhancer binding protein delta
研究概要

癌化の原因には増殖異常だけでなく正常分化の破綻も関わっており、このメカニズムを明らかにすることは白血病の新しい治療の開発に重要な意味を持つ。骨髄球系への分化にはある特別なtranscriptional factorの活性化や発現が必要である。そのひとつであるCCAAT enhancer binding Protein delta (C/EBPδ)は、急性白血病細胞株と異なり慢性骨髄性白血病急性転化からの樹立細胞株KCL22、K562においてC/EBPδの機能発現が消失しておりCML急性転化病態との関連が強く考えられる。我々は、Zn誘発性のベクターを使用しC/EBPδをKCL22細胞およびK562細胞株に発現させたところKCL22は増殖が有意に抑制された。この際、核が分葉濃縮し好中球様変化を起こしG0/G1 arrestが生じた。さらにp27蛋白、mRNAの発現増加を認められた。他の細胞周期制御蛋白E2F1,RbとC/EBPδが結合することを突き止めた。さらにp27の上流にあるFKHR蛋白のリン酸化も上昇していた。さらに好中球形態変化の質的変化を2次顆粒遺伝子の発現などで調べたところneutrophil collagenase、MPOは誘導されたがlactoferrinは認めずCD11bやNBT還元能も誘導されなかった。以上よりC/EBPδによりKCL22は細胞周期制御蛋白E2F1,Rbとの直接結合やFKHRの活性化によりp27の発現を誘導し不完全な分化が生じ増殖を抑制することが判明した。また患者検体を用いC/EBPδの蛋白発現を慢性期、急性転化時で比較したところ急性転化時C/EBPδの蛋白発現が低下している症例を認め、さらに正常検体との比較や他のC/EBP family、症例予後とp27発現などについても検討中である。我々はBCR-ABL form, P230トランスジェニックマウスを作成したのでC57BL/6マウスのC/EBPδ wild type(+/+), heterozygous type(+/-), homozygous type(-/-)それぞれと掛け合わせ、発症するCML表現型の差を詳細に検討中であるが、さらに他のC/EBP familyで血液分化に関わっているC/EBPα, βwild type(+/+), heterozygous type(+/-)との掛けあわせについても検討予定である。

報告書

(2件)
  • 2004 実績報告書
  • 2003 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] C/EBPdelta expression in a BCR-ABL-positive cell line induces growth arrest and myeloid differentiation2005

    • 著者名/発表者名
      Tanosaki S, Gery S, Hofmann WK, et al.
    • 雑誌名

      Oncogene 24・9

      ページ: 1589-1597

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書

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公開日: 2003-04-01   更新日: 2016-04-21  

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