研究課題/領域番号 |
15790585
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
山崎 研志 愛媛大, 医学部, 助手 (40294798)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | TOB / EGF receptor / adenovirus vector / Vitamin D / keratinocyte |
研究概要 |
TOBはepidermal growth factor receptorのシグナルを制御しうるものとして報告されたが、最近では様々な転写因子との共調作用が報告されつつある。私は、培養表皮角化細胞におけるビタミンD依存性のTOBの発現とその誘導について調べ、以下の結果を得た。培養表皮角化細胞は主にTOBメッセンジャーRNAを常時発現し、ビタミンD添加によりその発現が増強した。この傾向はTOBタンパク質の発現においても同様であることが確認できた。蛋白発現量はメッセンジャーRNAの発現量に比例しており、表皮角化細胞におけるビタミンD添加によるTOBの発現増加は、転写レベルで調整されていると考えられた。TOBを発現するアデノウイルスベクターを作成し、表皮角化細胞に作用させるとTOBアデノウイルスベクターは濃度依存的に表皮角化細胞の増殖を抑制した。このときの表皮角化細胞の細胞周期を調べると、G0/G1期とG2/M期の割合が増加していることが確認できた。この傾向は過去に報告されているビタミンD添加による表皮角化細胞の細胞周期変化と類似しており、ビタミンDとTOBの関連を示唆しているものと考えられた。さらに、ビタミンD添加時の細胞内でのビタミンD受容体とTOBの挙動を免疫染色法で確認すると、ともに核内へ移行していることが確認できた。以上のことより、ビタミンD-ビタミンD受容体-TOBの表皮角化細胞における共調作用の可能性が示唆された。
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