研究課題/領域番号 |
15790599
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
皮膚科学
|
研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
長坂 武 慶應大, 医学部, 助手 (20327662)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2003年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
|
キーワード | 天疱瘡 / 単一エピトープELISA |
研究概要 |
最近我々が天疱瘡モデルマウスより単離した抗Dsg3モノクローナル抗体であるAK23、AK20、AK18は、それぞれDsg3細胞外領域N末端のV3・K7・P8・D59、Dsg3細胞外領域中央1/3、Dsg3細胞外領域C末端1/3がエピトープであり、またそれらのうちAK23が最も病的活性を示すことが確認されている。本年度はAK23のエピトープあるいはその近傍を認識する自己抗体が活動期天疱瘡患者血清中にどの程度存在するのかについて検討した。そこで我々はELISAプレート上の組換えヒトDsg3と患者血清とを反応後、AK23、AK20、AK18を添加し、Dsg3 ELISA値を測定した。その結果、粘膜優位型天疱瘡13/32例(41%)において、患者血清添加によりAK23のDsg3 ELISA値は50%以上減少した。一方、ほぼ全例において、患者血清添加によるAK20あるいはAK18のDsg3 ELISA値は50%以下の減少であった。以上より、天疱瘡モデルマウスにおいて機能上重要なエピトープであるDsg3細胞外領域N末端のV3・K7・P8・D59あるいはその近傍を認識する自己抗体が、40%以上の活動期天疱瘡患者に存在することが判明した。来年度以降は天疱瘡患者血清からDsg3特異的なアミノ酸残基に対する自己抗体のみを吸収除去し、新生仔マウスにおける水疱形成能の変化を検討する。またDsg3特異的なアミノ酸残基を有する点突然Dsg1分子を抗原としたELISA法を構築し、単一エピトープELISA値と個々の症例における重症度の相関関係についても検討する。
|