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統合失調症における事象関連電位P50抑制障害の神経心理学的意義と病態の解明

研究課題

研究課題/領域番号 15790614
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 精神神経科学
研究機関東北大学

研究代表者

三浦 伸義  東北大学, 病院, 助手 (30359525)

研究期間 (年度) 2003 – 2004
研究課題ステータス 完了 (2004年度)
配分額 *注記
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
キーワード事象関連電位 / P50抑制 / 統合失調症
研究概要

平成16年度は、統合失調症患者を対象に事象関連電位P50の測定を行った。実験パラダイムは、音刺激S1・S2の提示刺激間隔を変える方法(75msec.,150msec.,300msec.)で行った(後述の課題と比較するため「注意P50」と呼ぶ)。これは刺激間隔によりP50抑制に変化が現れる可能性があるため、刺激間隔を3段階に変化させた。しかし、刺激間隔を短縮した場合、P50成分(振幅)が小さくほかの振幅の大きい事象関連電位に重なるためP50の同定が困難となった。また、検査時間が長くなり、被検者が検査を中断することが多かった。このため、刺激間隔は300msec.を採用した。健常群との比較では、P50の出現潜時、振幅に差がなかった。これは従来統合失調症患者で報告された潜時延長と振幅減弱の抑制と異なる結果であった。
上記に加えて、独自の対照課題「非注意P50」を、統合失調症患者を対象として測定を行った。本来聴覚性の刺激課題であるP50(「注意P50」)は、聴覚(音)刺激に注意を向けさせる課題であるが、「非注意P50」は、TVモニターによる視覚(図形)提示を行い視覚刺激に注意を向けさせることで、聴覚刺激には非注意となる対照条件課題である。平成15年度の健常群に対する予備研究の結果、P50が注意を必要としない前認知機能を反映していると推測された。平成16年度は統合失調症患者に「非注意P50」課題を行った(音刺激間隔は300msec.)結果、予想に反してP50潜時の短縮と振幅の増大を認めた。
これら(注意P50・非注意P50)の結果から、統合失調症患者は、注意を向けている場合は健常群と差はないが、非注意の時は外界の突然の刺激に対して過剰に反応(健常者は反応を抑制)している可能性が示唆された。
なお、P50抑制障害(前認知的障害)と神経心理学的所見(認知的障害)、臨床症状等に相関は認めなかった。

報告書

(2件)
  • 2004 実績報告書
  • 2003 実績報告書

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公開日: 2003-04-01   更新日: 2016-04-21  

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