研究概要 |
方法・対象:平成17年度版新潟県会社要覧から無作為抽出した1000社に質問紙を郵送,任意の1人に回答を依頼し,郵送で回収した。有効回答数567(57%)であった。回答者のプロフィールは,男性:65.2%,年齢は48.0±11.1歳,家族構成は配偶者が最多で,次が子,母,父であった。 結果:喜びや生活の張りを感じる対象は,趣味・娯楽(67.1%),家族との団らん(63.1%),旅行・買い物(54.9%)が多かった。今後したいことは,収入を得るための仕事(67.7%),家の仕事(59.0%)が多く,次に学習・研究(46.1%),趣味・娯楽(44.1%)であった。心の健康のために心がけていることは,趣味などで気分転換(59.3%),悪く考えない(43.4%),休養(42.8%)が多かった。相談窓口の知名度は,精神科病院・診療所(50.9%)が最多で,いのちの電話(36.4%),相談室(カウンセリング)(26.3%)が続き,公的施設は少なかった(合計25.5%)。自分自身あるいは家族や友人・知人の心の健康が心配な時の相談先は,それぞれ家族・親戚(67.6%,64.3%)が最多で,次に友人・知人(44.8%,47.7%),精神科や心療内科(22.1%,35.4%)であり,公的機関は少なかった(7.1%,15.2%)。家族や友人・知人の自殺が心配な時の対応は,辛い気持ちを受け止める・話をよく聞く(52.9%),気分転換をさせる(51.3%),死んで欲しくないと伝える(40.6%),が多く,専門家への相談は4割未満(37.2%)であった。うつ病について正しいと考える項目は,うつ病の治療は休養と薬で行う(36.9%),うつ病の人に励ましの言葉をかけるのはよくない(41.1%),が4割前後と低かった。自殺に関して間違っていると考える項目は,自殺の危険がいったん高まると持続する(19.3%)が最も少なく,死にたいと思っている人にそのことを聞くのは危険だ(32.5%),自殺志願者には確固とした意思がある(31.5%),も少なく,自殺は防ぎうるという考えがまだまだ少ないことを示している。
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