研究課題/領域番号 |
15790628
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
福原 竜治 愛媛大学, 医学部附属病院, 助手 (60346682)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | アルツハイマー病 / 物盗られ妄想 / 誤認妄想 / SPECT / レビー小体型痴呆 / 幻視 / 精神症状 / 妄想 / 頻度 |
研究概要 |
脳血流SPECTを用いた痴呆における精神症状の神経基盤の検討に先立って、アルツハイマー病(AD)患者における妄想および妄想内容別の頻壌を集計し、その危険因子を検討した。対象は愛媛大学医学部附属病院精神科神経科高次脳機能外来を受診した連続334名から抽出され、NINCDS/ADRDA probableADの基準を満たし、MRIにより他の脳病変を否定され、AD発症以前に精神疾患の既往が無く、評価時に抗精神病薬や抗痴呆薬の投与を受けていない者とした。その結果、112名(平近年齢73.8歳、男性41名、女性71名)が対象となり、全員に対し痴呆性疾患における精神症状の評価尺度であるNeuropsychiatric Inventory、全般的な認知機能の評価尺度であるMMSEなどの各種神経心理検査を実施した。何らかの妄想は53名(47.3%)に認められた。妄想を有している患者においては、物盗られ妄想が40名(75.5%)と最も多く、次に人物誤認妄想の「誰か居る」妄想が16名(30.2%)で高頻度にみられた。その他、迫害妄想が10名(18.9%)、嫉妬妄想が6名(11.3%)などであった。何らかの妄想を有している比率は、女性の方が統計学的に有意に多かった。年齢、教育歴、罹病期間は妄想の有無との関係性を見いだせなかった。上記の内容は、国際専門誌に発表した(Delusions of Japanese patients with Alzheimer's disease. Int J Geriatr Psychiatry 2003;18:527-532)。次に、レビー小体型痴呆の幻視に焦点を絞り、その神経基盤を解析した。連続多数例のデータベースから、コリンエステラーゼ阻害薬の投与前と、投与後3ヶ月の2回SPECTを施行した者を抽出し、比較した。その結果、コリンエステラーゼ阻害薬投与により、幻視の改善が最も著しく、脳血流では両側後頭葉の血流改善が認められた。レビー小体型痴呆の幻視の発現には、後頭葉皮質の機能不全が関わっていることが考えられた。上記の内容については、現在国際専門誌に投稿中である。
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