研究課題/領域番号 |
15790638
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 武蔵野大学 |
研究代表者 |
辻 惠介 武蔵野大学, 人間関係学部, 助教授 (00306143)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 日系ブラジル人 / 移住 / 児童 / 生徒 / 不登校 / いじめ / 非行 / 文化受容 / adaptation / adolescent / bullying / child / delinquency / emigration and immigration / Japanese-Brazilian / truancy |
研究概要 |
在日日系ブラジル人成人を対象に、自記式調査票を用いて、彼らの生活状況や彼らが子どもの「不就学」や「非行」に直面したら、それをどう認識し、どこにサポートを求めるのか、また、日本で問題を解決する上で困ることはどういったことかについて調べた。比較対象として、在日日系ペルー人に対しても同様の調査を行った。 その結果、在日日系ブラジル人の方が在日日系ペルー人よりも日本語能力が高く、家族との同居率が高いことが明らかになった。また、子どもの問題に関しては、両者とも両親の責任であると捉えていた者が圧倒的に多かった。支援や援助を求める際には、精神科医や心理臨床家などの専門家に相談するという者が多く、その他の既存の外国人支援機関を利用すると回答をした者は、極僅かであった。日本で子どもの問題を解決する上で困ることとしては、言葉が通じないことや、学校の情報がないことなどが多く挙げられた。 これらの結果から、在日日系ブラジル人に限らず、かつての南米への日系移民の子孫達が日本にUターン移民してくる際には、自らの移住に子どもを随伴させたことや、仕事で忙しくて子どもと接する時間が持てないことで、自責的になっており、子どもの問題をどこに相談したらよいのか分からないことなどを始めとした異文化ストレスを抱えていることが示唆された。こうした現状を解決するためには、日本の学校の情報などを入手し易くするために、日本の文化を体感し、地域の日本人と交流できるようなエスニックコミュニティ作りを目指すことや、メンタルヘルスの専門家と既存の外国人支援機関の連携を強化することなども考慮すべきであることを提言した。
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