研究概要 |
1.肝細胞癌培養細胞における内因性PKC isoformをwestern blottingにて検討する. 2.PKCアデノウイルス(PKCAdV)のwild typeを肝細胞癌培養細胞に感染させ,Western blotで蛋白発現を確認し,PKC kinase assayとPDBu binding assayによりPKC活性を測定する. ・肝細胞癌培養細胞(KIM-1,KYN-1,KYN-2,HepG2)の細胞増殖曲線を作成した. western blottingで発現をみているが,発現の確認はでき,現在のところisoformの解析中である. また,PKCAdVの肝細胞癌培養細胞に感染モデルで,Western blot法を用いて,蛋白発現を確認した. PKC kinase assayとPDBu binding assayによりPKC活性の測定は現在進行中である. 7.PKCがin vivoにおいてどのような生物学的効果を示すかを検討する目的で肝細胞癌担癌ヌードマウスを作製し,腫瘍に直接ウイルスを感染させ腫瘍の大きさを経時的に観察する. ・ヌードマウスの皮下に肝細胞癌を注入した皮下肝細胞癌担癌ヌードマウスモデルと脾臓に注入することで肝での癌細胞生着を得た肝内肝細胞癌担癌ヌードマウスモデルを作成した. モデル作成には,手技の安定化と生着までの時間を要した. ・PKCAdVの腫瘍への注入は,これから行う予定である. 8.肝細胞癌切除標本を抗PKC抗体を用いて免疫染色し,その結果を臨床病理学的所見と比較して,どのPKC isozymeがリンパ節転移や予後と相関があるかを検討する. ・肝細胞癌切除標本を用いた抗PKC抗体の免疫染色を最近の症例で行っている. 予後との相関は,以前の切除標本を借り出して行っていく計画をしている.
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