研究課題/領域番号 |
15790755
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
胸部外科学
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
三輪 啓介 久留米大学, 医学部, 助手 (00299497)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2004年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2003年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | Vasopressin / 肺動脈圧 / NO / 心拍出量 / 循環動態 / 昇圧剤 / バソプレッシン / ノルアドレナリン / 肺高血圧 |
研究概要 |
対象:健康なブタ(約20-30kg)10頭 方法:ブタの耳介静脈より末梢静脈ルートを確保し、全身麻酔下に気管内挿管を行い人工呼吸器管理とした。頚部に横切開を加え、左右の内頚動静脈を露出した。右内頚静脈よりスワンガンズカテーテルを挿入し、先端が肺動脈内に留置できたことを透視下に確認した。中心静脈圧、肺動脈圧および心拍出量をモニターした。左内頚動脈よりアンギオカット23Gを挿入し末梢動脈圧をモニターした。これらの準備が完了した後、バソプレッシン(VP)を末梢静脈より0.025U/minの持続投与を開始し、10分毎に0.025U/minずつ0.3U/minまで増量した。それぞれの圧は5分毎に記録した。さらに、対象のブタ5頭には当初は生食を投与する予定であったが、ノルエピネフリン(N-Ad)の投与を行った。前述の手技でカテーテルを挿入し、それぞれの圧モニターを行い、VPを投与した場合との比較を行った。VP投与群とN-Ad投与群にそれぞれNOを1ppmより10分毎に5ppmまで投与し(1ppmずつ増量)、それぞれの肺動脈圧、末梢動脈圧、心拍出量を測定した。 現在までの結果:VP投与群においては当初、肺動脈圧を下げる濃度が存在すると予想したが、実験の結果において肺動脈圧はほとんど変化しなかったかやや上昇する傾向にあった。しかしながら、0.05U/min-0.075U/minで末梢動脈圧は上昇したが心拍出量は低下傾向であった。N-Ad投与群においても、肺動脈圧はほとんど変化しなかったかやや上昇する傾向にあった。また、N-Ad投与群においても末梢動脈圧は上昇したが、VP投与群の方がより上昇させる傾向にあった。しかしながら、N-Ad投与群においては心拍出量は上昇傾向であった。これらが有意差を認めるかどうかの統計解析を現在行っているところである。また、VP投与群とN-Ad投与群において、NO投与は、肺動脈圧と末梢動脈圧にまったく影響を与えなかった。このことより、NO投与は病的肺高血圧においてのみ効果をもたらすのでは,ないかと推察した。
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