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肺水腫の病態生理における細胞膜局在型セリンプロテアーゼの役割に関する検討

研究課題

研究課題/領域番号 15790810
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 麻酔・蘇生学
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

内田 篤治郎  国立大学法人東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 講師 (40262183)

研究期間 (年度) 2003 – 2004
研究課題ステータス 完了 (2004年度)
配分額 *注記
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
キーワードプロテアーゼ / 肺胞上皮 / 肺水腫 / 上皮性Naチャネル
研究概要

プロスタシンは1994年にヒト精液から精製され、1995年ヒトcDNAがクローニングされたセリンプロテアーゼで、肺にも存在することが確認されている。最近、このセリンプロテアーゼが、上皮性Naチャネル(ENaC)を活性化する働きを持つことが示されてきたが、その生理学的機能に関しては、よくわかっていない。一方、肺胞上皮は肺胞中に水分が存在すると、これを能動的に間質にくみ出す機構があり、主として、II型肺胞上皮におけるENaCとNa, K ATPaseを介するNaイオンの動きに依存するとされている。ところが、低酸素状態や、急性肺傷害時には、この肺胞水分のクリアランスが低下し、肺水腫が生じやすい状態になる。われわれは、これらの病的状態では、プロスタシンの膜への発現が修飾され、ENaCの活性が低下しているのではないかと考えた。本研究の目的は、このプロスタシンの肺における発現・さまざまな病態による機能の修飾を明らかにすることを目的としている。本研究では、肺胞上皮におけるプロスタシンの発現について、ヒト肺組織、ヒト細胞株A549、及びラットprimary culture細胞を用いて調べた。ラットII型肺胞上皮のprimary cultureでは、プロスタシンmRNAは、培養開始当日から5日目まで、安定して発現していた。培養開始5日目の細胞を用いたwestern blotでも、細胞膜分画、細胞質分画ともに発現しており、培地にも分泌型と思われるバンドが確認された。またラットの肺組織を用いた免疫組織学的な検討でも、プロスタシンは、II型肺胞上皮で発現していることが確認された。一方、ヒトにおいては、正常肺組織、細胞株A549でのmRNAの発現が確認され、タンパクの発現に関しては、A549を用いたwestern blotでラットprimary culture細胞と類似した結果を得た。低酸素環境においては,肺におけるプロスタシンの発現は抑制され、アルドステロンが、高濃度で投与された場合に、肺では発現が抑制されることも明らかとなった。今後の展望としては、これらの発現調節がどのような病態に反映しているのかをより深く検討していく必要があると考えている。

報告書

(2件)
  • 2004 実績報告書
  • 2003 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2005 2004 その他

すべて 雑誌論文 (3件) 文献書誌 (1件)

  • [雑誌論文] In vitro and in vivo regulation of transepithelial lung alveolar sodium transport by serine proteases2005

    • 著者名/発表者名
      Planes C, Leyvraz C, Uchida T et al.
    • 雑誌名

      Am J Physiol Lung Cell Mol Physiol. (Epub ahead of print)

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] Prolonged hypoxia differentially regulates HIF-1alpha AND HIF-2alpha expression in lung in lung epithelial cells : Implication of HIF-1alpha natural antisense2004

    • 著者名/発表者名
      Uchida T. et al.
    • 雑誌名

      J Biol Chem 279

      ページ: 14871-14878

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] 肺胞水分クリアランスとその調節2004

    • 著者名/発表者名
      内田篤治郎
    • 雑誌名

      人工呼吸 21

      ページ: 21-28

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [文献書誌] Uchida T.et al.: "Prolonged hypoxia differentially regulates HIF-1alpha AND HIF-2alpha expression in lung epithelial cells : Implication of HIF-1alpha natural antisense"J Biol Chem. (Jan 26[Epub ahead of print). (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

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公開日: 2003-04-01   更新日: 2016-04-21  

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