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血中フリーラジカルの経時的変化による脳虚血の検出:電子スピン共鳴法を用いた検討

研究課題

研究課題/領域番号 15790822
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 麻酔・蘇生学
研究機関大分大学 (2004-2005)
大分大学(医学部) (2003)

研究代表者

松本 重清  大分大学, 医学部, 助手 (90274761)

研究期間 (年度) 2003 – 2005
研究課題ステータス 完了 (2005年度)
配分額 *注記
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2005年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2004年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2003年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
キーワードフリーラジカル / 脳虚血 / 弓部大動脈置換術 / 脳分離体外循環 / アスコルビン酸 / アスコルビン酸ラジカル / 電子スピン共鳴法 / ヒドロキシルラジカル
研究概要

動物実験では電子スピン共鳴(ESR)装置を使用したDMPOによるスピントラッピング法を用いて、脳虚血再灌流時の血中フリーラジカル(FR)の変化をとらえることが可能であったが、同様の方法による臨床研究では脳合併症のない群におけるデータのばらつきがあまりにも大きいため、この方法で脳虚血を検出することはできなかった。理由としては検体採取してからESR測定するまでの時間が動物実験よりも長いことと血中に流出するFR量が非常に微量であることなどが考えられた。そこでFR自体を検出する方法ではなく、増加したFRに反応して減少する血中抗酸化ビタミンに注目した。その中でも特に最も素早く反応するアスコルビン酸(AsA)は、FRと反応するとアスコルビン酸ラジカル(AFR)となるが、このAFRはESR装置によりごく短時間で非侵襲的に測定可能である。まず基礎臨床研究として血清AsAを一般的な測定法である高速液体クロマトグラフィー(HPLC)にて測定、また同一血清のAFRをESR装置にて測定した。その結果、AsAとAFRには有意な相関関係を認めたため、ベッドサイドのESR装置により、HPLCよりもはるかに短時間で血清AsAを予測できるということが明かとなった。この方法によると、脳合併症のない弓部大動脈置換術におけるAFRは脳分離体外循環が始まると術前より有意に減少した。一方、データが少ないため統計学的分析はできなかったが、脳合併症群ではAFRの減少の程度がより大きい傾向にあった。よって弓部大動脈置換術の周術期に急激にAFRが大幅に低下した場合、脳虚血の可能性を考慮する必要がある。今後、脳合併症群のデータがさらに増えれば、どの程度の減少で脳虚血の可能性を考慮すればよいかが明白となるであろう。まとめると、ESR装置によりAFRをリアルタイムにモニタリングしておけば脳虚血を早期に検出できる可能性が示唆された。

報告書

(3件)
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書
  • 2003 実績報告書

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公開日: 2003-04-01   更新日: 2016-04-21  

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