• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

吸入麻酔薬の脳保護作用-ミクログリア機能、特にATP受容体への作用からの検討

研究課題

研究課題/領域番号 15790827
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 麻酔・蘇生学
研究機関大阪市立大学

研究代表者

森 隆  大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (00336786)

研究期間 (年度) 2003 – 2004
研究課題ステータス 完了 (2004年度)
配分額 *注記
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワード全身麻酔薬 / ミクログリア / プリン受容体 / P2X受容体 / P2Y受容体 / 局所麻酔薬
研究概要

中枢神経系のマクロファージであるミクログリアは虚血、炎症、外傷などの病理学的状態において貧食やサイトカイン放出などの免疫修飾作用を持つ。傷害細胞や神経終末から放出されるATPにより活性化される受容体(P2X, P2Y受容体)は様々な病態で重要なシグナリングの役割を果たしていると考えられている。平成15年度、16年度の研究で、ミクログリアで主要なイオンチャネル型ATP受容体のP2X7受容体の活動に対して、吸入麻酔薬は影響なく、静脈麻酔薬(ケタミン、チオペンタール、プロポフォール)は増強作用を持つことがわかった。
代謝型ATP受容体のP2Y受容体はミクログリアの走化性、分裂などに関係している。P2Y受容体はATPの刺激により細胞内Ca^<2+>ストアからCa^<2+>を放出させるため、P2Y受容体の活動はFura-2蛍光色素法を用いてCa^<2+>応答測定から評価した。吸入麻酔薬(セボフルラン、イソフルラン)、ケタミン、チオペンタールは影響しなかったが、プロポフォールで増強を認めた。以上から、静脈麻酔薬とくにプロポフォールはP2X7受容体、P2Y受容体増強の両方でミクログリアの免疫修飾作用を増強することが示唆された。
またミクログリアでは比較的低濃度のATPで活性化される電流が観察された。P2X7受容体の特異的なブロッカーであるoxidized-ATP投与でブロックされず、ATPの繰り返し投与によって脱感作を受けること、そしてTNP-ATPでブロックされたことから、P2X4受容体を介する電流と考えられた。ミクログリアのP2X4受容体は慢性疼痛の発生機序に関係していることが示されており、電気生理学的性質や薬理学的性質の解明、安定した記録を得る方法について、今後検討が必要と考えられた。

報告書

(2件)
  • 2004 実績報告書
  • 2003 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005 その他

すべて 雑誌論文 (2件) 文献書誌 (1件)

  • [雑誌論文] ラットミクログリアP2X7受容体に対する全身麻酔薬の作用2005

    • 著者名/発表者名
      仲西 未佳
    • 雑誌名

      神経麻酔・集中治療 2004

      ページ: 82-83

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] Isofulurane modulation of neuronal nicotinic acetylcholine receptors expressed in human embryonic kidney cells2005

    • 著者名/発表者名
      Yamashita Megumi
    • 雑誌名

      Anesthesiology 102

      ページ: 76-84

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [文献書誌] Ikeda Y, Nishikawa K, Ohashi K, Mori T, Asada A: "Epidural clonidine suppresses the baroreceptor-sympathetic response depending on isoflurane concentrations in cats"Anesthesia & Analgesia. 97・3. 748-754 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

URL: 

公開日: 2003-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi