研究課題/領域番号 |
15791019
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
妙中 直子 近畿大学, 医学部, 助手 (00351627)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2003年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | t-TG / 角膜実質細胞 / 細胞接着 / コラーゲンゲル収縮 / fibronectin / sodium butyrate / 細胞増殖 / アポトーシス |
研究概要 |
【目的】tissue transglitaminase (t-TG)は様々な組織や細胞に発現し、細胞外マトリックス蛋白の共有結合や細胞の増殖、アポトーシス等に関与していると報告されているがその機能の詳細は不明である。我々はこれまでに培養ヒト角膜実質細胞にt-TGが発現し、t-TGが細胞増殖を抑制することを明らかにした.今回,角膜実質における細胞外でのt-TGの役割を検討する目的で培養ヒト角膜実質細胞を用いて細胞接着およびコラーゲンゲル収縮作用に対する外因性t-TGの影響について検討した。【方法】fibronectin(FN)、BSAをcoatingした培養皿にヒト角膜実質細胞を播種し、t-TG(0.01-0.1IU/ml)単独、あるいはt-TG(0.1IU/ml)にRGD peptide、RDE peptide(200-400μM)を同時添加した。37℃で90分間培養後、細胞接着数をMTT法で測定した。また、角膜実質細胞をI型コラーゲンゲル内に包埋し、上清にt-TG(0.1-0.3IU)単独、あるいはt-TG(0.1IU)にFN(10μg/ml)、TGF-β(0.1ng/ml)、PDGF(10ng/ml)を同時添加し、コラーゲンゲルの直径を経時的に測定した。【結果】t-TGは角膜実質細胞のFN、BSAに対する細胞接着を濃度依存性に促進した。RGD peptideはRGE peptideに比べこれらの促進作用を有意に阻害した。また、角膜実質細胞のコラーゲンゲル収縮はt-TGにより濃度依存性に促進した。FN、TGF-βおよびPDGFは角膜実質細胞のコラーゲンゲル収縮を促進したが、t-TGはこれらの促進作用をさらに促進した。【結論】t-TGは角膜実質細胞のコラーゲンゲル収縮を促進することが明らかとなった。また、t-TGの細胞接着促進作用にはRGD配列を認識するintegrinの関与が示唆された。
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