研究課題/領域番号 |
15791063
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
松田 美穂 九州大学, 大学院・歯学研究院, 助手 (40291520)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2004年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2003年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | カルシウム / 転写因子 / DREAM / 遺伝子発現調節 |
研究概要 |
ヒト甲状腺髄様癌由来細胞株(TT)において、アンチセンスDREAMの導入によりCa^<2+>濃度上昇によってカルシトニン(CT)の発現と分泌が増加したなど、平成15年度の成果より、DREAMのCT分泌調節への関与は確実であると考えられ、さらにその発現調節にも働いている可能性が示唆されたので、平成16年度は主に転写因子DREAMを介するCT遺伝子発現制御機構の解析を行った。 CT遺伝子の転写開始点付近から上流の様々な長さの領域を、レポーター(ルシフェラーゼ)遺伝子の上流に組み込んだコンストラクトを作り、DREAMを発現しているTT細胞や、DREAMを発現していないHeLa、HEK293等の培養細胞に形質導入してルシフェラーゼアッセイを行い、Ca^<2+>濃度依存的な転写活性化に必須の領域を検討した。 その結果、DRE様配列を含む上流450bp付近の領域が、その特異的な発現調節に関わっていることが分かった。TT細胞では、Ca^<2+>濃度上昇によりプロモータ活性が上昇したが、DREAMを発現していないHeLa細胞では、その変化が見られなかった。そこで、ゲルシフトアッセイを行ったところ、上流450bp付近のDRE様配列にDREAMが結合することが確認された。 その他、DRE様配列を含むイントロン1,5についてもコンストラクトを作製し転写活性を検討したが、特に顕著な変化を与える領域は存在しなかった。また、遺伝子導入した細胞にprotein kinase A(PKA)を活性化するforskolin刺激を与えると、Ca^<2+>濃度変化による転写活性の上昇を上回る活性化が見られたので、PKAを介した情報伝達経路の下流に位置するCREBやCREMを介した転写制御もまたCT遺伝子の発現調節に関与していると考えられ、Ca^<2+>を介したシグナリングとのバランスでその遺伝子発現が調節されている可能性が示唆された。
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