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カルシトニンによる骨吸収抑制作用の解析

研究課題

研究課題/領域番号 15791068
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 機能系基礎歯科学
研究機関昭和大学

研究代表者

伊藤 雅波  昭和大, 歯学部, 助手 (10349045)

研究期間 (年度) 2003 – 2004
研究課題ステータス 完了 (2004年度)
配分額 *注記
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
キーワード破骨細胞 / カルシトニン
研究概要

カルシトニンは破骨細胞に作用し、骨吸収を強力に抑制するホルモンである。研究代表者らはまず、カルシトニンが貪食能や破骨細胞への分化を抑制するかどうか明らかにするために、カルシトニン受容体を強制発現させた破骨細胞の前駆細胞株(RAW-CTR)を樹立した。カルシトニンはRAW-CTR細胞の貪食能も破骨細胞の前駆細胞が破骨細胞に分化する過程をまったく阻害しなかった。このことから、カルシトニンが骨吸収を抑制するのは、破骨細胞の分化阻害によるものではないことが明らかになった。次に、カルシトニンがどのような機序で破骨細胞の骨吸収を抑制しているのか細胞レベルで検討した。研究代表者らは、カルシトニンによる酸分泌の抑制がアクチンリングを崩壊させているのではないかと仮説を立て、破骨細胞による酸分泌に必要なV-ATPaseの働きをバフィロマイシンという阻害剤で抑制した。破骨細胞はバフィロマイシンによって酸分泌を抑制されても、骨吸収に必要なアクチンリングと呼ばれる細胞骨格を維持していた。しかし、カルシトニンはバフィロマイシン存在下で維持されているアクチンリングを速やかに崩壊させた。さらに、カルシトニンは破骨細胞の骨吸収に必要な遺伝子である、V-ATPaseのa3サブユニットやC1C7、カテプシンKの遺伝子発現レベルに影響を与えなかった。これらの結果は、(1)カルシトニンがアクチンリングを崩壊させるのは、酸分泌を抑制したからではない。(2)カルシトニンは酸分泌抑制とは別のメカニズムでアクチンリングを崩壊させ骨吸収を抑制することができる。(3)カルシトニンは骨吸収関連遺伝子の発現に関与しないことが示唆された。これらの研究実績の一部は論文として発表した。(Bone vol.32;p341-349 2003年)

報告書

(1件)
  • 2003 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] M Takami, K Suda, T Sahara, K Itoh, K Nagai, T Sasaki, N Udagawa, N Takahashi: "Involvement of vacuolar H^+-ATPase in incorporation of risedronate into osteoclasts."Bone. 32・4. 341-349 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] K Itoh, N Udagawa, K Kobayashi, K Suda, X Li, M Takami, N Okahashi, N Nishihara, N Takahashi: "Lipopolysaccharide promotes the survival of osteoclasts via toll-like receptor 4, but cytokine production of osteoclasts in response to lipopolysaccharide is different from that of macriphages."The Journal of Immunology. 170・7. 3688-3695 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

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公開日: 2003-04-01   更新日: 2016-04-21  

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