研究課題/領域番号 |
15791079
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
病態科学系歯学・歯科放射線学
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
飛梅 圭 日本医科大学, 老人病研究所, 講師 (40350037)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2004年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2003年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | アポトーシス / Bcl-2ファミリー |
研究概要 |
哺乳動物細胞におけるアポトーシス決定機構と考えられるアポトーシス促進Bcl-2ファミリー分子Baxのミトコンドリア移行制御の分子機構は未だ明確になっていない。申請者は、Baxをミトコンドリアから恒常的に隔離する分子機構の存在,および各種アポトーシス誘導時における、これを解除するそれぞれに独自の分子機構の存在を想定し、本研究でこの2点の分子機構の同定を試み、哺乳動物細胞におけるアポトーシス決定機構を解明することを目指した。 本年度、申請者はアポトーシス誘導刺激に依存せず人工的にBaxのミトコンドリア移行を制御するシステム(coumermycin・YFP-GyrB-Baxシステム)を構築することに成功した。本システムは以下の4点を特徴としている。1 培養細胞に導入された改変型Baxは内在性Baxと同様に細胞質に局在し細胞毒性を発揮しない、2 培養細胞に導入された改変型Baxはストレス刺激によるアポトーシスの感受性に影響を与えない、3 細胞質に局在する改変型Baxは抗生物質coumermycin添加によりミトコンドリアへの移行が誘導される、4 改変型Baxはミトコンドリア移行後も、細胞毒性を発揮しない。 このシステムを用いることにより、申請者はBaxのミトコンドリア移行制御に必須と従来考えられていた疎水領域は移行に関与せず、従来想定されていなかったミトコンドリアと細胞質間の移行の可逆的な制御が存在することを明らかにした。 さらに、このBaxのミトコンドリアと細胞質間のシャトリングにBaxの構造変化がともなうことを発見し、可逆的構造変化がBaxをミトコンドリアから恒常的に隔離する分子機構であると同時に解除する分子機構であることが強く示唆された。
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