研究課題/領域番号 |
15791345
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
地域・老年看護学
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研究機関 | 青森県立保健大学 |
研究代表者 |
村松 仁 青森県立保健大学, 健康科学部, 助手 (50303433)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2004年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2003年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 香り / リラクゼーション / α波 / 青森ヒバ / グレープフルーツ / 看護 / 脳波周波数解析 / 心拍変動解析 |
研究概要 |
香りの人間に対する効果を、中枢神経系の指標として脳波の周波数帯域の変化から、自律神経系の指標として心電図(心拍変動解析)、24時間の活動量、心理変化量(気分)の変化等の指標を総合的に評価し、香りの精神面と身体面に及ぼす効果を検討し、香りによる精神面への看護援助について検討することを目的に研究を行った。 研究対象者には、研究目的を事前に説明し、今回使用する香り、および香りの提示方法による健康被害の可能性は非常に低いが、万が一体調不良等があれば実験はすぐ中止すること、体調不良が悪化する場合は、医療機関への受診等適切な処置を行うこと、また、研究への協力は強制でなく、研究が開始されてからでもいつでも中止可能なことを説明し、同意を得られた者を対象とした。同意が得られた対象者は、20歳代の男性3名、女性20名であり、いずれも現在医療を受けておらず、体調も良好な者であった。 これらの対象者を対象に、最初に香り提示前10分間、その次に青森ヒバの香り提示10分間、最後にグレープフルーツの香り提示10分間を行った。この間に、EEG(脳波:19カ所)とECGを測定し、香り提示前、青森ヒバの香り提示時、グレープフルーツの香り提示時のEEG、ECG(心拍数等)を比較した。 EEGは、周波数解析で5-7Hz(θ波)、8-13Hz(α波)、14-30HZ(β波)に分類し、そのうちリラクゼーションの指標とされる、α波の状態を検討し、ECGはMemCalcにて心拍変動解析を実施した。また、心理状況の指標としてPOMS嗜好性を調査した。 その結果、α波は香り提示前に比較し、青森ヒバで増加し、グレープフルーツの香り提示で減少する者、青森ヒバで減少しグレープフルーツで増加する者がみられ、また、これには香りによる嗜好性の関連が考えられた。心拍変動解析では、特に有意な変化はみられなかった。この結果を基に、看護において香りの嗜好性により香りを使い分け、看護でのリラクゼーションに活用可能でないかと考えた。
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