研究課題
特別研究員奨励費
Helicobacter pylori(H. pylori)は、ヒトの胃に感染し、胃炎、消化性潰瘍、胃癌、あるいは胃mucosa-assocated lymphoid tissue(MALT)リンパ腫を引き起こすことが報告されている。また、H. pylori以外にも、ヒトの胃に感染するHelicobacter属として、Helicobacter heilmannii -like organisms(HHLOs)あるいはnon-Helicobacter pylori Helicobacter (NHPH)が最近注目されてきた。現時点においては、菌種特異的プライマーを用いたPCR法によるHHLOsの検出が感染の確定診断には必要であり、また迅速性においても有用であると考えられる。本研究の目的の一つ目は、設計したHelicobacter菌種に特異的なプライマーを用いたPCR法によって、本邦およびアジア諸国における消化器疾患患者のHHLOsとヒト疾患の関連性を疫学的に調査し解明することである。二つ目は、この菌の慢性感染マウスモデルを用い、isothiocyanate (ITC)のMALTリンパ腫形成に対する影響を検討することであった。本邦の症例は、上部消化管疾患症例260例、対照群64例を対照とした。その結果、胃疾患症例におけるHHLOs感染率は、本邦においては、上部消化管疾患患者297例中17例5.7%、対照群では47例中13例0%陽性だった。疾患別には、胃炎0% 鳥肌胃炎1.3%,消化性潰瘍30%,胃ポリープ0%,逆流性食道炎0%,十二指腸炎0%、術後胃0%, 早期胃癌0%, 胃MALTリンパ腫12/38だった。ITCの効果に関しては、ITCは、胃がん抑制効果に加え、胃MALTリンパ腫形成についても用量依存的に抑制作用を示した。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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