研究課題/領域番号 |
15F15753
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
水圏生産科学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
上 真一 広島大学, 生物圏科学研究科, 特任教授 (80116540)
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研究分担者 |
KOGOVSEK TJASA 広島大学, 生物圏科学研究科, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2015-10-09 – 2017-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2016年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2016年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2015年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
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キーワード | アカクラゲ / 個体群動態 / エフィラ / 生残 / 食性 / 水産学 / クラゲ類 / プランクトン / 生理・生態 |
研究実績の概要 |
アカクラゲの個体群動態の解明を目的として、2015年12月15日から2016年7月15日まで、関門海峡にて約2週間の頻度で採集調査を行った。12月18日と1月15日にエフィラが採集され、ストロビレーションは毎年12月から1月に行われると推定された。メデューサ(傘径>約3 cm)は1月30日から出現し始め、7月15日には消失した。本種メデューサ(エフィラ含む)の出現水温範囲は9.7~23.7℃であった。傘径は3月まで急激に増大し、暫く一定で推移し、その後減少した。最大個体の傘径は21.7 cm、湿重量は646 gであった。傘径(BD, cm)と湿重量(W, g)との関係は、W=0.0603BD3.069で示され、乾燥重量は湿重量の平均4.3%で、炭素重量は乾燥重量の平均9.5%であった。生殖腺は3月から発達し始め、雌雄判別が可能となった。性比はほぼ1対1であった。消化管中にはカイアシ類のような中型甲殻類動物プランクトンの他に、大量のゼラチン質動物プランクトン(刺胞動物、有櫛動物、サルパ類など)が存在した。このことから、本種はクラゲ類を捕食することが確認された。本種は2~3月の年間最低水温期に顕著な成長を示すことが特徴であるが、その時期の主要な餌はゼラチン質動物プランクトンである可能性が高いと推定された。 一般に、エフィラは餌を獲得することによりメデューサへと成長できるが、餌が獲得できない場合を想定した飢餓実験を行った。本種は水温9、12、15℃で、それぞれ246日、>248日、153日間飢餓状態においても、半数個体が回復可能であった(この日数をポイントオブノーリターンと呼ぶ)。この驚くべき高い飢餓能力は本種のエフィラが水中に溶存している有機物の取り込み、利用が可能なためではないかと推定された。取り込み実験では、溶存態グリシンを取り込むことが確認された。
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現在までの達成度 (段落) |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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