研究課題/領域番号 |
15GS0320
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研究種目 |
学術創成研究費
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
長谷 俊治 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (00127276)
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研究分担者 |
高尾 敏文 蛋白質研究所, 教授 (10197048)
栗栖 源嗣 東京大学, 総合文化研究科, 准教授 (90294131)
大澤 研二 群馬大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50203758)
池上 貴久 蛋白質研究所, 准教授 (20283939)
月原 冨武 大阪大学, たんぱく質研究所, 教授 (00032277)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
327,860千円 (直接経費: 252,200千円、間接経費: 75,660千円)
2007年度: 67,600千円 (直接経費: 52,000千円、間接経費: 15,600千円)
2006年度: 66,300千円 (直接経費: 51,000千円、間接経費: 15,300千円)
2005年度: 99,970千円 (直接経費: 76,900千円、間接経費: 23,070千円)
2004年度: 93,990千円 (直接経費: 72,300千円、間接経費: 21,690千円)
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キーワード | 植物 / 蛋白質 / 構造生物学 / プロテオーム / 光合成 / X線結晶解析 / マススペクトロメトリー / 電子伝達複合体 / NMR / フェレドキシン / フェレドキシン:NADP還元酵素 / シロイヌナズナ / X線結晶構造 / 電子伝達 |
研究概要 |
植物は炭素、窒素等の無機物を還元同化して生体物質を合成する。この反応では、電子キャリアー蛋白質であるフェレドキシン(Fd)を電子供与体として、葉緑体でエネルギー・代謝のネットワークを形成する。このネットワークの分子装置の構造と作動原理を明らかにする目的で以下の3課題を設定した。(1)葉緑体や非光合成プラスチドでのFdを介したレドックスカスケードを明らかにする、(2)Fdとパートナー酵素との電子伝達複合体の構造を決定し、蛋白質問の相互作用の構造基盤を明らかにする、(3)Fdによる電子分配の切り口から、このエネルギー、代謝ネットワークの駆動原理を解明する。 成果は以下の通りである。(1)トウモロコシの葉型Fd、根型Fd、葉型FNR、根型FNR、SiRの単体、及びFdとそれぞれの酵素との電子伝達複合体のX線結晶構造を決定した。3種類の酵素は複合体でそれぞれ別々にFdの表面構造を認識していること、Fd:FNRとFd:SiRの複合体では、電子移動の距離は異なるが共に電子の授受が直接行なわれる位置関係にあることを見出した。(2)溶液状態でのこれらの分子間相互作用をNMR法で解析し、相宜作用領域のマッピングを完成した。パートナーをFNRにするか、SiRにするかでFd相互作用領域が異なる二とを見出した。結晶状態と溶液状態に構造は両方で基本的には一致することを示した。(3)シロイヌナズナを用いて2分子種の葉型FNRのうち一方をノックアウト株と葉型Fd2のノックダウン株を選別した。これらの変異体ではFNRやFdの量的減少とチラコイド膜局在性が変化した結果、炭素と窒素への還元力配分が変化すること、および非循環的電子伝達が低下し、光化学系2が還元状態になることが分かった。FdとFNRの存在量や比率が電子伝達の効率や分配を決める要因であることがin vivoの実験系で示された。
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